温度管理の機能前提条件概要
• エンジン作動
• ターミナル 87M 「オン」 (エンジン・マネージメント「オン」)
温度管理の概要
CDI コントロール・ユニット (N3/9) が制御する温度管理によって、水温、排気ガス温度およびエンジンのフューエル・プレッシャが調整されます。それにより、以下の長所が生じます :
• 速やかに適切な作動温度に到達
• 排気ガス・エミッションの削減
• 燃料節約
• 暖房快適性の改善
温度管理の制御は、以下のセンサおよびシグナルにしたがいます :
• ホット・フィルム・エア・マス・センサ (B2/5)、エンジン負荷
• 吸気温度センサ (B2/5b1)
• ブースト・エア・プレッシャ温度センサ (B4/32)、エンジン負荷
• 水温センサ (B11/4)
• パティキュレート・フィルタの前の温度センサ (B19/9)
• パティキュレート・フィルタ差圧センサ (B28/8)
• アクセル・ペダル・センサ (B37)、アクセル・ペダル操作
• クランクシャフト・スピード・センサ (B70)、エンジン回転数
• フューエル温度センサ (B50)
• エンジン・ヒューズ・リレー・モジュール (K40/8)、ターミナル 87 のステータス
• リレー、ターミナル 87M (K40/8kN)、ターミナル 87 のステータス
• フロント SAM コントロール・ユニット (N10/6)、車内 CAN (CAN B) 経由、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット (N73)、シャーシ FlexRay (Flex E) 経由、ドライブ・トレイン・コントロール・ユニット (N127) へ、およびドライブ CAN (CAN C1) 経由で外気温度
• クライメート・コントロール・コントロール・ユニット (N22/1)、車内 CAN 経由、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット、シャーシ FlexRay 経由、ドライブ・トレイン・コントロール・ユニットへ、およびドライブ CAN 経由でエアコンのステータス
• エレクトロニック・スタビリティ・プログラム・コントロール・ユニット (N30/4)、シャーシ FlexRay 経由でドライブ・トレイン・コントロール・ユニットへ、またドライブ CAN 経由で CDI コントロール・ユニットへホイール・スピード
• 完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (Y3/8n4)、ドライブ CAN (CAN C) 経由でギヤ・レンジ (オートマチック・トランスミッションの場合)
温度管理の機能順序
温度管理を以下の項目に分けて説明します :
• アフタ・スタート段階の機能順序
• クーラント・サーモスタットの機能順序
• ファン・コントロールの機能順序
• ラジエタ・シャッタの機能順序
• 過熱保護の機能順序
アフタ・スタート段階の機能順序
アフタ・スタート段階では、クーラント排出コネクタ内のシャットオフ・バルブにより、クーラントの循環が停止されます。これによりクーラントは望みの作動温度まで急速に加熱されます。水温が約 80 °Cになると、クーラント・サーモスタット・シャットオフ・バルブ・バキューム・トランスデューサ (Y88) が CDI コントロール・ユニットによって制御され、これによりクーラント排出コネクタ内のシャットオフ・バルブが開いて、クーラントはクーラント・サーモスタットへ流れるようになります。この時点以降、クーラントの循環も可能となります。
クーラント・サーモスタットの機能順序
水温が約 85 °Cになると、膨張材サーモスタットが開き、これにより大きなクーラント回路が自由に流れるようになります。この時点以降、クーラントによって熱エネルギーがラジエタから周囲の空気へと放出されます。
ファン・コントロールの機能順序
ドライブ・トレイン・コントロール・ユニット (N127) はファン・モータ (M4/7) を制御します。その際、ファンの基準回転数は、ドライブ・トレイン LIN (LIN C3) を介してドライブ・トレイン・コントロール・ユニットにより無段階で設定されます。
ドライブ・トレイン・コントロール・ユニットからのシグナル・ケーブルに不具合がある場合 (周波数減衰)、ファン・モータは自動的に最高回転数に切り換わります (ファンのエマージェンシ・オペレーション)。
クライメート・コントロール・コントロール・ユニットは、エアコンのステータスを、ファン要請を含めて、車内 CAN およびシャーシ FlexRay 経由でドライブ・トレイン・コントロール・ユニットに伝送します。ドライブ・トレイン・コントロール・ユニットが有効なファン要請をクライメート・コントロール・コントロール・ユニットから受信しない場合、ファン・モータは最高回転数で制御されます。
ファン・アフタ・ランニング
水温や CDI コントロール・ユニットの温度、またはエンジン負荷、水温、車両スピードおよび外気温度によって算出されたヒート・インプット・インテグラル (最後の 6 分間が平均される) が所定の限界値を超えた場合、「イグニッション・オフ」の時に 5 分以内のファン・モータのアフタ・ランニングが行われます。その際、バッテリ電圧が下がりすぎると、ファン・アフタ・ランニングは作動されません。
ファン・アフタ・ランニングは、「イグニッション・オン」では中断しません。ファン・アフタ・ランニング中にエンジンを始動させると、ノーマル・モードのファン・コントロールはファン・アフタ・ランニングが終了するまで作動しないようになります。
ラジエタ・シャッタの機能順序
燃費を (より低い空気抵抗により) 下げるため、ラジエタ・シャッタが閉じます。さらに、エンジン・ルームの冷却が弱められ、エンジンの外側の異音が緩和されます。ラジエタ・シャッタ・アクチュエータ (M87) は、エンジン始動後、ドライブ・トレイン・コントロール・ユニットによりドライブ・トレイン LIN 経由で制御されます。水温が 106 °Cに達するとラジエタ・シャッタが開き、94 °Cになると再び閉じます。
過熱保護の機能順序
過熱保護は温度の過負荷のときにエンジン損傷から保護します。水温が 106 °Cを超えると、CDI コントロール・ユニットに保存されている特性曲線にしたがって燃料噴射量が低下します。低下は、水温に応じて行われます。そのために、CDI コントロール・ユニットは水温センサおよび温度センサ (ターボチャージャの前) (B19/11) (ターボチャージャ保護) を読み取ります。インプット・シグナルを評価した後、CDI コントロール・ユニットはボリューム・コントロール・バルブ (Y94) によってレール内のフューエル・プレッシャを制御し、またフューエル・インジェクタ (Y76) の制御によってインジェクション・タイムを制御します。
水温が高すぎる場合は、インストルメント・クラスタ (A1) にウォーニング・メッセージが表示されます。そのために CDI コントロール・ユニットは該当するシグナルをドライブ CAN、ドライブ・トレイン・コントロール・ユニット、シャーシ FlexRay、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニットおよびユーザ・インタフェース CAN (CAN HMI) 経由でインストルメント・クラスタ (A1) に送信します。
温度管理の概要図 |
1 | エクスパンション・タンク |
2 | モータ |
3 | ヒータ・コア |
4 | クーラント・サーモスタット |
5 | クーラント排出コネクタ |
6 | エンジン・オイル熱交換器 |
7 | ラジエタ |
8 | クーラント・ポンプ |
9 | EGR クーラ |
A | クーラント低温時 |
B | クーラント高温時 |
C | クーラント回路エア抜き |
M43/6 | 低温回路循環ポンプ 1 |
P20.00-2530-76
参照文書
- gf0716p9997orb コモン·レール·ディーゼル·インジェクション (CDI) システム構成部品の一覧表