シフトの機能前提条件
• ターミナル 15 オン
シフト・メカニズムの概要
完全一体型トランスミッション・コントロール・エレクトリック・コントロール・コンポーネント (VGS) (N15/11) は、完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) (N15/11n4) から出力された電気シグナルをハイドロリック・シグナルに変換します。ダイレクト・セレクトのセレクタ・レバー (S16/13) からのセレクタ・レバー・ポジション P、R、N、D は、ステアリング・コラム・チューブ・モジュール (MRM) コントロール・ユニット (N80) およびシャーシ CAN (CAN E) 経由で CDI コントロール・ユニット (N3/33) (エンジン 651 搭載) または ME コントロール・ユニット (N3/34) (エンジン 274 搭載) に伝送されます。これはこれらのインフォメーションをドライブ CAN 経由でダイレクト・セレクト用インテリジェント・サーボ・モジュール・コントロール・ユニット (ISM) (A80) および完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) に伝送します。
ダイレクト・セレクト用インテリジェント・サーボ・モジュール・コントロール・ユニット (ISM) は、機械的にセレクト・レンジ・センサ (N15/11s1) に伝達されるレンジ・セレクタ・シャフトのポジションを変更します。
走行モード中、前進ギヤでシフト範囲の変更を行うことができますが、エンジン回転数が許容範囲を超えて高いか低い場合は、完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) によってシフトがロックされます。
ダイレクト・セレクト用インテリジェント・サーボ・モジュール・コントロール・ユニット (ISM) はレンジ・セレクション・ポジションのステータスをドライブ CAN 経由で CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットおよび完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) に伝送します。さらに完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) は、受信したステータスをドライブ CAN 経由で CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットに伝送します。
完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) およびダイレクト・セレクト用インテリジェント・サーボ・モジュール・コントロール・ユニット (ISM) は、機能前提条件を点検するために、ターミナル 15 「オン」のステータスを読み取ります。ターミナル 15 「オン」のステータスはエレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット (EZS) (N73) からシャーシ CAN、CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットおよびドライブ CAN 経由に伝送されます。
CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットは、ドライブ CAN 経由で、完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) に、スタンバイ状態のドライブ・トレインとエンジン作動中のシグナルおよびエンジン・マネージメントのステータスを伝送します。さらに CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットはエンジン作動中のシグナルをドライブ CAN 経由でダイレクト・セレクト用インテリジェント・サーボ・モジュール (ISM) コントロール・ユニットに伝送します。
スタータ・ロックアウト・システムからの承認は、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット (EZS) からシャーシ CAN、CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニット、ドライブ CAN 経由で完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) およびダイレクト・セレクト用インテリジェント・サーボ・モジュール・コントロール・ユニット (ISM) へ行われます。
以下のレギュレーティング・ソレノイド・バルブは完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) によって制御されます :
• ワーキング・プレッシャ・レギュレーティング・ソレノイド・バルブ (N15/11y1)
• クラッチ・コントロール (K1) レギュレーティング・ソレノイド・バルブ (N15/11y2)
• クラッチ・コントロール (K2) レギュレーティング・ソレノイド・バルブ (N15/11y3)
• クラッチ・コントロール (K3) レギュレーティング・ソレノイド・バルブ (N15/11y4)
• マルチディスク・ブレーキ・コントロール (B1) レギュレーティング・ソレノイド・バルブ (N15/11y5)
• マルチディスク・ブレーキ・コントロール (B2) レギュレーティング・ソレノイド・バルブ (N15/11y6)
• マルチディスク・ブレーキ・コントロール (B3) レギュレーティング・ソレノイド・バルブ (N15/11y7)
• トルク・コンバータ・ロックアップ・クラッチ・レギュレーティング・ソレノイド・バルブ (N15/11y8)
以下の構成部品のシグナルは、完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) によって処理されます :
• タービン・ホイール・スピード・センサ (N15/11n1)
• スピード・センサ (内部インプット・スピード) (N15/11n2)
• アウトプット・シャフト・スピード・センサ (N15/11n3)
• セレクト・レンジ・センサ (N15/11s1)
• トランスミッション・オイル温度センサ (N15/11s2) (完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) に内蔵)
インストルメント・クラスタ・コントロール・ユニット (KI) (A1/1) のメッセージおよび表示
完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) はインストルメント・クラスタ・コントロール・ユニット (KI) におけるメッセージおよび表示に関するインフォメーションを以下のように送信します :
• ドライブ CAN、CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットおよびシャーシ CAN 経由でインストルメント・クラスタ・コントロール・ユニット (KI) へ (モデル 447.6/7)
• ドライブ CAN、CDI コントロール・ユニット、シャーシ CAN、ユーザ・インタフェース CAN 用ゲートウェイ (N93/4) およびユーザ・インタフェース CAN (CAN HMI) 経由でインストルメント・クラスタ・コントロール・ユニット (KI) へ (モデル 447.8)
インストルメント・クラスタ・コントロール・ユニット (KI) は現在シフトされているギヤ・レンジをマルチファンクション・ディスプレイ (A1/1p13) のギヤ・インジケータ (A1/1p12) と走行プログラム・インジケータ (A1/1p16) で運転者に表示します。
シフトの機能順序
機能順序を以下の項目に分けて説明します :
• ギヤ・リミットおよび適切なギヤへの切換えの機能順序
• 1 速から 2 速へのシフトの機能順序
ギヤ・リミットおよび適切なギヤへの切換えの機能順序
さらに完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) は、以下のシグナルをドライブ CAN 経由で CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットに伝送します :
• トランスミッション・コントロールのインフォメーション
• エンジン・トルクの要求
• シフト・ポイントの要求
ステアリング・ホイール・シフト・ボタン「シフト・ダウン」 (S110/1) またはステアリング・ホイール・シフト・ボタン「シフト・アップ」 (S111/1) の操作により、運転者は以下の機能を選択することができます :
• ステアリング・ホイール・シフト・ボタン「シフト・ダウン」を 1 回操作すると、ギヤ・リミット機能がオンになります (エンジン回転数が許容範囲にある場合、1 段下のギヤにシフト・ダウンします)。
• ステアリング・ホイール・シフト・ボタン (シフト・ダウン) を操作したまま保持すると、「最適なギヤへのシフト」機能が選択されます (車両を最も適切に加速できるギヤが選択されます)。
• ギヤ・リミットが選択されているときにステアリング・ホイール・シフト・ボタン「シフト・アップ」を 1 回操作すると、ギヤ・リミットが 1 段上のギヤに上がります (例えば 3 速から 4 速へ)。
• ステアリング・ホイール・シフト・ボタン「シフト・アップ」をギヤ・レンジ「D」のときに 1 回操作すると、シフト・アップ要求がオートマチック・トランスミッションに伝送されます (オートマチック・トランスミッションは、走行状況に応じてシフト・アップします)。
• ステアリング・ホイール・シフト・ボタン「シフト・アップ」を操作して保持することにより、ギヤ・リミットがいっぱいまで引き上げられます (ギヤ・レンジ D へシフト)。
ステアリング・ホイール・シフト・ボタン (シフト・ダウン) およびステアリング・ホイール・シフト・ボタン (シフト・アップ) はステアリング・ホイール・エレクトロニクス (N135) によって読み取られ、完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) にステアリング LIN (LIN E1)、ステアリング・コラム・チューブ・モジュール・コントロール・ユニット (MRM)、シャーシ CAN、CDI コントロール・ユニットおよびドライブ CAN 経由で伝送されます。
トランスミッション 722.9 モデル 447.6/7
走行プログラムは、アッパ・オペレーティング・フィールド・コントロール・ユニット (OBF) (N72/1) にある走行プログラム・ボタン (N72/1s6) により、運転者が制御することができます。ステータスは、アッパ・オペレーティング・フィールド・コントロール・ユニット (OBF)、バッテリ・センサ LIN (LIN B15)、シグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニット (N10/1)、車内 CAN (CAN B)、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット (EZS) およびシャーシ CAN 経由で CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットに伝送されます。これはステータスをドライブ CAN 経由で完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) に伝送します。
トランスミッション 722.9 モデル 447.8
運転者は、走行プログラムをセンタ・コンソール付近に取り付けられているアジリティ・セレクト・スイッチ (A40/1s1) によって調整することができます。ステータスは、左アンダ・オペレーティング・フィールド・コントロール・ユニット (UBFL) (A40/1)、自動車電話ボタン LIN (LIN A2)、メイン操作ユニット・コントロール・ユニット (ZBE) (A40)、テレマチック CAN (CAN A)、ラジオ (オーディオ / COMAND) (N87/6)、ユーザ・インタフェース CAN (CAN HMI)、ユーザ・インタフェース CAN 用ゲートウェイおよびシャーシ CAN 経由で CDI コントロール・ユニットに伝送されます。これはステータスをドライブ CAN 経由で完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) に伝送します。
走行プログラムに応じてさまざまな長さのシフト・レンジ (エンジン回転数を低下または上昇させて切換え)、および作動状態に応じて適合しているドライブ・トルクを発進時に使用することができます。
リバース・ギヤ、パーキング・ポジションおよびニュートラル・ポジションは、ダイレクト・セレクト用インテリジェント・サーボ・モジュール・コントロール・ユニット (ISM) によってのみ切り換えることができます。
1 速から 2 速へのシフトの機能順序
1 速ギヤでは、マルチディスク・ブレーキ (B2)、マルチディスク・ブレーキ (B3) およびマルチディスク・クラッチ (K3) がシフトされます。1 速から 2 速へのシフト・チェンジのとき、マルチディスク・ブレーキ (B3) が作動停止し、マルチディスク・ブレーキ (B1) が作動します。
シフト・プロセスは、完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (VGS) によってスタートします。このときにマルチディスク・ブレーキ (B1) にオイルが注入され、マルチディスク・ブレーキ (B1) 内の圧力が上昇を続けます。同時に、マルチディスク・ブレーキ (B3) 内の圧力は低下します。
これは、スムーズに移行します。2 速のトルクに達すると、エンジン回転数は 2 速のレベルに調整される必要があります (過上昇期)。
回転数は、マルチディスク・ブレーキ B1 内の圧力上昇によって、また、必要に応じて CDI コントロール・ユニットまたは ME コントロール・ユニットがエンジン・トルク低下を実行することによって、調整されます。
アンダ・レブの (回転数が低すぎる) 場合は強制シフト・ダウン、オーバー・レブの (回転数が高すぎる) 場合は強制シフト・アップが行われます。
停車状態では自動的に 1 速に入ります。発進は 1 速と 2 速のどちらでも可能です。
参照文書
- gf2710s9992tra オートマチックトランスミッション (AG) のシステム構成部品の一覧表