過給器の機能前提条件概要
• ターミナル87M「オン」(エンジンマネジメント「オン」)
• エンジン作動
過給器の概要
過給器により、シリンダ充填効率が改善されます。それによって、エンジントルクと出力が上昇します。過給の際、排気ガスの流体エネルギはターボチャージャの駆動のために利用されます。ターボチャージャはコンプレッサエアインレットのエアフィルタを介して外気を吸入し、これをコンプレッサエアアウトレットを介してインタークーラ前のブーストエアパイプに送ります。
コンプレッサホイールの回転数が上がり、空気の流量が増加して、ブーストエアパイプ内の空気が圧縮されます。圧縮され、その結果加熱されたブーストエアは、ブーストエアパイプを介してインタークーラへ流れます。これがブーストエアを冷却し、このエアをブーストエアパイプを介してブーストエアディストリビュータパイプへ送ります。
ターボチャージャは、ブーストプレッシャコントロールを介して制御されます。ブーストプレッシャは、コモンレールシステムコントロールユニットによって以下の値および関連する構成部品に応じて制御されます:
• 大気圧センサ、大気圧の検出のため
• ブーストエア温度センサ (B17/8)
• 温度センサ(ターボチャージャの前) (B19/11)
• 燃料噴射量はフューエルインジェクタ(シリンダ1 ~ 4)(Y76/1 ~Y76/4) の噴射時間およびレールのフューエルプレッシャによって決まります。レールのフューエルプレッシャは、高圧フューエルプレッシャセンサ (B4/6) によって検出されます。
• ブーストプレッシャアクチュエータ (Y77/1)(高出力エンジン(コード1M014)非搭載)
• ブーストプレッシャコントロールプレッシャトランスデューサ (Y31/5)(高出力エンジン(コード5M014)搭載)
• エグゾーストガスフラップスイッチオーババルブ (Y93)(高出力エンジン(コードM014)搭載)
• ブーストプレッシャコントロールフラップアクチュエータ (M16/7)(高出力エンジン(コードM014)搭載)
コモンレールシステムコントロールユニットは、ブーストプレッシャアクチュエータを以下のセンサシグナルに応じて制御します:
• 冷却水温度、水温センサ (B11/4) により
• 大気圧、コモンレールシステムコントロールユニット内の大気圧センサにより
• エンジン回転数、クランクシャフトホールセンサ (B70) により
• ブーストプレッシャ、ブーストプレッシャセンサ (B5/1) および低圧ターボチャージャブーストプレッシャセンサ (B5/4) (高出力エンジン(コードM014)搭載)により
• 排気ガスプレッシャ、排気ガスプレッシャセンサ (B60) により
• 吸引されたエアマス、ホットフィルムエアマスセンサ (B2/5) により
• DPF差圧センサ (B28/8)、パティキュレートフィルタ (DPF) のスス含有量
1段式および2段式過給器の機能順序
インプットシグナルを評価した後、コモンレールシステムコントロールユニットは、特性マップにしたがってブーストプレッシャアクチュエータのポジションを制御します。制御に応じて、ブーストプレッシャアクチュエータはリードベーンのポジションを調整します。可動式リードベーンは、排気ガスをタービンに送るギャップを変えます。そして、タービンに発生するガスプレッシャを、要求されているブーストプレッシャに適合させます。ターボチャージャの回転数により、過給された空気の量およびそのブーストプレッシャが決まります。ブーストプレッシャはブーストプレッシャセンサによって常時モニタされ、コモンレールシステムコントロールユニットに伝送されます。ターボチャージャの熱による過負荷および機械的な過負荷から保護するため、排気ガス温度がターボチャージャ前の温度センサを通じて、また排気ガスプレッシャが排気ガスプレッシャセンサを通じてコモンレールシステムコントロールユニットによりモニタされます。熱による過負荷または機械的な過負荷のおそれがある場合は、ブーストプレッシャが低下されます。
図は全負荷モードブーストプレッシャコントロール(2,900 rpm以下)(高出力エンジン(コードM014)搭載) |
1 | 高圧ターボチャージャ |
2 | 低圧ターボチャージャ |
3 | エグゾーストガスフラップ |
4 | ウェイストゲート |
5 | エアコンプレッサバイパス |
6 | エアフィルタ |
7 | インタークーラ |
8 | インテークマニホールド |
9 | エグゾーストマニホールド |
10 | EGRプレクーラ |
11 | EGRクーラ |
12 | EGRバイパスフラップ |
M16/6 | スロットルバルブアクチュエータ |
Y27/9 | EGRアクチュエータ |
A | 吸気 |
B | 排気ガス流 |
P09.40-2324-76
全負荷モードブーストプレッシャコントロール(2,900 rpm以上)の機能順序(高出力エンジン(コードM014)搭載)
エンジン回転数2,900 rpm以上では、チェックバルブ(自動制御)およびウェイストゲートが開きます。低圧ターボチャージャによって生じたブーストエアは、大部分が高圧ターボチャージャのエアダクトハウジングを通ってインタークーラへ送られます。これにより低圧ターボチャージャは、必要なブーストプレッシャを発生させます。高圧ターボチャージャは完全にはバイパスできないため、排気ガス流の一部はさらに高圧タービンホイールを作動させます。ブーストプレッシャコントロールプレッシャトランスデューサにより制御されるウェイストゲートを介して、発生したブーストプレッシャが制御されます。コモンレールシステムコントロールユニットはブーストプレッシャセンサを介して、実際に発生したブーストプレッシャをモニタします。
低圧ターボチャージャブーストプレッシャセンサにより、低圧ターボチャージャ後ろのブーストプレッシャが検知されます。実際に発生したブーストプレッシャを、特性マップに保存されているブーストプレッシャおよび低圧ターボチャージャ後ろのブーストプレッシャと比較することにより、高圧および低圧ターボチャージャの故障を検知することができます。
エアコンプレッサバイパスは圧力に応じて自動制御されており、高負荷時にはスプリング式チェックバルブによって高圧ターボチャージャに吐出流が供給されないようにします。
図は全負荷モードブーストプレッシャコントロール(2,900 rpm以上)(高出力エンジン(コードM014)搭載) |
1 | 高圧ターボチャージャ |
2 | 低圧ターボチャージャ |
3 | エグゾーストガスフラップ |
4 | ウェイストゲート |
5 | エアコンプレッサバイパス |
6 | エアフィルタ |
7 | インタークーラ |
8 | インテークマニホールド |
9 | エグゾーストマニホールド |
10 | EGRプレクーラ |
11 | EGRクーラ |
12 | EGRバイパスフラップ |
M16/6 | スロットルバルブアクチュエータ |
Y27/9 | EGRアクチュエータ |
A | 吸気 |
B | 排気ガス流 |
P09.40-2325-76
参照文書
- gf0716p9997orc コモン·レール·ディーゼル·インジェクション (CDI) システム構成部品の一覧表