部分機能「惰走モード機能」について、ハイブリッドドライブシステムとの関連から説明します。
内燃エンジンおよび回生ブレーキシステムの内部シグナルおよび機能順序については、ここでは詳しく説明しません。
惰走モードの機能前提条件の概要
• ハイブリッドドライブシステム「READY」
• アクセルペダル操作せず
• フットブレーキが作動していない
• 徐行
• ギアレンジ「D」
惰走モードの概要
走行中にブレーキペダルおよびアクセルペダルが操作されないと:
• 高電圧バッテリ (A100g1) がフル充電状態でない場合は、運動エネルギはエレクトリックマシン (A79/1) によって回収され、電気エネルギに変換されます(回生)。
• さらに、内燃エンジンの減速シャットオフが行われます。
アクセルペダルを軽く踏むと、高電圧バッテリの充電状態が十分に高い場合は、エレクトリックマシンのシステムサポートにより、車両スピードは低下されません。
CDI コントロールユニット (N3/9)(ディーゼルエンジンの場合)または ME コントロールユニット (N3/10)(ガソリンエンジンの場合)は惰走モード時に以下のシグナルを読み取ります:
• アクセルペダルセンサ (B37)、アクセルペダルポジション
• 完全一体型トランスミッションコントロールユニット (Y3/8n4)、CAN接続経由で:
• ギアレンジのステータス
• エンジン分離クラッチのステータス
• トランスミッションオイル温度のシグナル
• 電動補助オイルポンプ (M42)のステータス
• エレクトロニックスタビリティプログラムコントロールユニット (N30/4)、CAN接続経由で:
• ホイールスピード
• フットブレーキのステータス
• バッテリマネジメントシステムコントロールユニット (N82/2)、CAN接続経由で:
• 高電圧バッテリの電圧
• 高電圧バッテリの温度
• パワーエレクトロニクスコントロールユニット (N129/1)、CAN接続経由で:
• エレクトリックマシンのステータス
• エレクトリックマシンのトルク
• エレクトリックマシンの回転数
• 許容充電電圧/電流シグナル
惰走モードの機能順序
CDI コントロールユニット(ディーゼルエンジンの場合)または ME コントロールユニット(ガソリンエンジンの場合)は、高電圧バッテリの充電状態および選択した走行モードに応じて、 CDIコントロールユニット(ディーゼルエンジンの場合)または MEコントロールユニット(ガソリンエンジンの場合)が惰走モードで減速シャットオフおよび/または回生にローテーションする基準惰走トルクを算出します。
アクセルペダルを操作しないセーリングモード
車両がゆっくり進行する際にブレーキペダルおよびアクセルペダルが踏まれない場合、および回生される可能性がある場合は、走行モード「ECO」においてスピード < 180 km/hの状態まではエンジン分離クラッチが開くことにより内燃エンジンはドライブから切り離され、オフになります。回生が不可能な場合は、内燃エンジンの減速シャットオフが作動する場合もあります。
高電圧バッテリの充電状態が十分に高い場合、アクセルペダルを軽く踏むと、エレクトリックマシンがドライブをサポートして車両スピードの低下を抑えます。
惰走モード時の回生
高電圧バッテリの充電状態が低い場合は、運動エネルギはエレクトリックマシンによって回収され、電気エネルギに変換されます(回生)。さらに、 CDIコントロールユニット(ディーゼルエンジンの場合)または MEコントロールユニット(ガソリンエンジンの場合)は、ハイブリッドCAN (CAN L) 経由でオルタネータトルクをパワーエレクトロニクスコントロールユニットに要求します。
制御はエレクトリックマシンの要求に応じて行われます。エレクトリックマシンがオルタネータとして作動することにより、交流電圧が生成されます。これは、パワーエレクトロニクスコントロールユニットによって直流電圧に変換され、高電圧バッテリに供給されます。
惰走モード > 180 km/h、または走行モード「スポーツ」 (S) の場合、エンジン分離クラッチは閉じたまま内燃エンジンが減速シャットオフし、それによりスラストトルクが生成されます。必要に応じて、エレクトリックマシンがスラストトルクをオルタネータトルクでサポートします。
惰走モード時および減速シャットオフ作動時は、内燃エンジンがスラストトルクを生成します。このトルクと回生スラストトルクと合わせると、算出された基準スラストトルクよりも大きくなる場合があります。この場合は、減速シャットオフが作動せず、内燃エンジンが制御可能な最小のトルクを生成します。このコンセプトにより、減速シャットオフの有無によるドライブの動作の差を運転者がほとんど感じないようになっています。
減速シャットオフされる惰走モードの方がより省エネとなります。ただし、高電圧バッテリの充電状態が低く、基準スラストトルクが小さい場合は、減速シャットオフなしで惰走モードを行う方が効率的です。
参照文書
- gf0830p9999fgh ハイブリッド·ドライブ·システムのシステム構成部品の一覧