機能前提条件の概要
• 盗難防止警報装置 (EDW) のスタンバイ
盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備車の場合は、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ (EZS) コントロール・ユニット (N73) はセントラル・ロッキング・システム (ZV) のステータスを、車内 CAN (CAN B) を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニット (N10/1) および盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニット (N26/6) に送信します。
盗難防止警報装置 (コード FZ5) 装備車の場合は、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ (EZS) コントロール・ユニットはセントラル・ロッキング・システム (ZV) のステータスを、車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットに送信します。シグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットは EDW のマスタ・ファンクションを担います。
EDW アラーム作動の概要
スタンバイした EDW のアラーム・インプットがその静止状態を終了すると、アラームが作動します。
電圧不足時の動作:
• EDW の作動電圧域は、8 ~ 16 V に限定されています。電圧が 8 V を下回ると、光と音によるアラーム出力を行うことができなくなります。
EDW アラーム作動機能には、以下の部分機能があります:
• ドア、テール・ゲートまたはエンジン・フードが開けられることによるアラーム作動の機能順序
• 車両傾斜の変化によるアラーム作動の機能順序 (盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備)
• 車内の動きによるアラーム作動の機能順序 (盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備)
• アラーム・サイレンとのコミュニケーション中断によるアラーム作動の機能順序 (盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備)
• アラーム出力の機能順序
ドア、テール・ゲートまたはエンジン・フードが開けられることによるアラーム作動の機能順序
以下のスイッチのいずれか、または以下のアクチュエータのいずれかが静止状態でなくなると、シグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットはアラームを作動させます:
• 左フロント・ドア・セントラル・ロッキング・システム・アクチュエータ (M14/3) 内の左フロント・ドア・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/3s1)
• 右フロント・ドア・セントラル・ロッキング・システム・アクチュエータ (M14/4) 内の右フロント・ドア・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/4s1)
• テール・ゲート (コード W65) 装備車の場合のテール・ゲート・オープニング・アシスト (M14/7) 内のテール・ゲート・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/7s1)
• 左スライド・ドア (コード T19) 装備車の場合の左機械式スライド・ドア・セントラル・ロッキング・システム・アクチュエータ (M14/40) 内の左機械式スライド・ドア・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/40s1)
• 右機械式スライド・ドア・セントラル・ロッキング・システム・アクチュエータ (M14/41) 内の右機械式スライド・ドア・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/41s1)
• 左スライド・ドア用電動操作 (コード T56) 装備車の場合の左電動スライド・ドア・セントラル・ロッキング・システム・アクチュエータ (M14/42) 内の左スライド・ドア・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/42s1)
• 右スライド・ドア用電動操作 (コード T55) 装備車の場合の右電動スライド・ドア・セントラル・ロッキング・システム・アクチュエータ (M14/43) 内の右スライド・ドア・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/43s1)
• 独立して開くリヤ・ウインドウ (コード W64) 装備車の場合の独立して開くリヤ・ウインドウ・オープニング・アシスト (M14/46) 内の独立して開くリヤ・ウインドウ・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/46s1)
• テール・ゲート・イージー・パック (コード W68) 装備車の場合の電動操作付きテール・ゲート・オープニング・アシスト (M14/47) 内の電動操作付きテール・ゲート・ロータリ・マイクロスイッチ (M14/47s1)
• 右リヤ・ドア・ロータリ・スイッチ (S49/6) (リヤ・ドア (2 枚タイプ、180°、ウインドウなし) (コード W50) またはリヤ・ドア (2 枚タイプ、サイド・ウォールまで開) (コード W54) 装備車の場合)
• 左リヤ・ドア・ロータリ・スイッチ (S49/7) (リヤ・ドア (2 枚タイプ、180°、ウインドウなし) (コード W50) またはリヤ・ドア (2 枚タイプ、サイド・ウォールまで開) (コード W54) 装備車の場合)
• エンジン・フード・スイッチ (S62/41)
左フロント・ドア・コントロール・ユニット (N69/3) は、左フロント・ドア・ロータリ・マイクロスイッチのステータスを直接読み取り、これを車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットに送信します。右フロント・ドア・コントロール・ユニット (N69/4) は、右フロント・ドア・ロータリ・マイクロスイッチのステータスを直接読み取り、これを車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットに送信します。
左スライド・ドア用電動操作 (コード T56) 装備車の場合、左スライド・ドア (E-LSTL) コントロール・ユニット (N69/7) は左スライド・ドア・ロータリ・マイクロスイッチのステータスを直接読み取り、これを車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットに送信します。
右スライド・ドア用電動操作 (コード T55) 装備車の場合、右スライド・ドア (E-LSTR) コントロール・ユニット (N69/6) は右スライド・ドア・ロータリ・マイクロスイッチのステータスを直接読み取り、これを車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットに送信します。
テール・ゲート・イージー・パック (コード W68) 装備車の場合、右スライド・ドア (E-LSTR) コントロール・ユニットは、電動操作付きテール・ゲート・ロータリ・マイクロスイッチのステータスを直接読み取り、これを車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットに送信します。
シグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットは、以下のマイクロスイッチのステータスを直接読み取ります:
• 左機械式スライド・ドア・ロータリ・マイクロスイッチ
• 右機械式スライド・ドア・ロータリ・マイクロスイッチ
• テール・ゲート (コード W65) 装備車の場合のテール・ゲート・ロータリ・マイクロスイッチ
• 独立して開くリヤ・ウインドウ (コード W64) 装備車の場合の独立して開くリヤ・ウインドウ・ロータリ・マイクロスイッチ
• 右リヤ・ドア・ロータリ・スイッチ (リヤ・ドア (2 枚タイプ、180°、ウインドウなし) (コード W50) またはリヤ・ドア (2 枚タイプ、サイド・ウォールまで開) (コード W54) 装備車の場合)
• 左リヤ・ドア・ロータリ・スイッチ (リヤ・ドア (2 枚タイプ、180°、ウインドウなし) (コード W50) またはリヤ・ドア (2 枚タイプ、サイド・ウォールまで開) (コード W54) 装備車の場合)
• エンジン・フード・スイッチ
シグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットは、すべてのアラーム・インプットのステータスを評価します。
再度アラームを作動させるためには、まず、該当するスイッチを静止状態へ戻す必要があります。10 秒の静止状態が経過すると、音によるアラームが未処理でない場合は、再びアラームが同じスイッチによって作動します。
ロックされている車両をエマージェンシ・キーでロック解除してドアを開くと、EDW がアラームを作動させます。
車両傾斜の変化によるアラーム作動の追加機能前提条件 (盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備)
• 牽引防止装置がスタンバイ解除されていない
車両傾斜の変化によるアラーム作動の機能順序 (盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備)
盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニットに内蔵されている傾斜センサがアラーム出力に相当する傾斜変化を検知すると、アラームが出力されます。盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニットはそのために、車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットにシグナルを送信します。
作動基準:
• (水平線を軸として) 1.2° 以上の車両傾斜の変化
アラームの作動は、車両が持ち上げられてホイールが地面から離れる前に行われます。
車内の動きによるアラーム作動の追加機能前提条件 (盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備)
• 車内保護がスタンバイ解除されていない
車内の動きによるアラーム作動の機能順序 (盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備)
車内で動きが検知され、アラーム出力が必要とみなされると、アラームが出力されます。盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニットは、車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットにシグナルを送信します。
アラーム・サイレンとのコミュニケーション中断によるアラーム作動の機能順序 (盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備)
サブ・バッテリ付きアラーム・サイレン (H3/1) は、周期的に約 600 ミリ秒ごとに盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニットによりアラーム・システム LIN (LIN B14) を介して呼び出されます。この要求に対し、サブ・バッテリ付きアラーム・サイレンが 1 秒以内に応答しない場合 (通信なし)、盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニットおよびサブ・バッテリ付きアラーム・サイレンはアラームを作動します。サブ・バッテリ付きアラーム・サイレンが電源電圧の損失を検知すると、同様に自動的に音による警報が作動します。
アラーム作動時に、盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニットは、車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットにシグナルを送信します。
アラーム出力の機能順序
光によるアラーム出力
EDW アラームの作動時、シグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットは「ハザード・ウォーニング・ランプ」機能をオンにします。車両のすべてのターン・シグナルが同時に制御されます。
ハザード・ウォーニング・ランプ機能の実行に関する詳細なインフォメーションは、機能説明「エクステリア・ランプ機能」の部分機能「ターン・シグナル・ランプ・コントロール機能」に記載されています。
さらに、シグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットはインテリア・イルミネーションをオンにします。
インテリア・イルミネーション実行に関する詳細なインフォメーションは、機能説明「インテリア・イルミネーション (IBL) 機能」の部分機能「オートマチック・ルーム・ランプ・コントロール機能」に記載されています。
音によるアラーム出力
音によるアラームの出力は、盗難防止パッケージ (コード FY1) 装備車の場合はサブ・バッテリ付きアラーム・サイレンの制御により、盗難防止警報装置 (コード FZ5) 装備車の場合は左ホーン (H2/1) の制御により行われます。
サブ・バッテリ付きアラーム・サイレンは、盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニットによりアラーム・システム LIN を介して制御されます。さらにアラーム作動時に、盗難防止警報装置 (EDW) コントロール・ユニットは、車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットにシグナルを送信します。
左ホーンは、シグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットによりホーン・リレー (K40/10kJ) を介して制御されます。
音による警告の終了後に新しいアラームが作動する場合にのみ、新たなアラームが作動します。作動サイクルでは、国別仕様に応じて 3 回または 10 回のアラームが出力されます。
音によるアラームは 30 秒間、光によるアラームは 300 秒間作動します。
中断条件:リモコン・キーで ZV を開けるか、あるいはリモコン・キーをエレクトロニック・イグニッション・スイッチ (EZS) コントロール・ユニットに差し込むことにより、アラーム出力が中断されます。エレクトロニック・イグニッション・スイッチ (EZS) コントロール・ユニットは、ZV のステータスおよびターミナル 15 のターミナル・ステータスを車内 CAN を介してシグナル検知制御モジュール (SAM) コントロール・ユニットに送信し、これを受けて同ユニットが作動しているアラームを終了させます。
参照文書
- gf8000s9999tra 盗難防止およびロックのシステム構成部品の一覧表