シフトメカニズムの機能
機能順序を以下の項目に分けて説明します:
• シフトメカニズムの概要
• シフトアップおよびシフトダウンの機能順序
• 1速から2速へのシフトの機能順序
シフトメカニズムの概要
機能前提条件の点検のために、完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニット (N15/15n4) が、以下のシグナルを読み取ります:
• エレクトロニックイグニッションスイッチ (EZS) コントロールユニット (N73) によるターミナル 15 オン
• CDIコントロールユニット (N3/40) による内燃エンジンの作動
• CDIコントロールユニットからエンジン回転数
• インストルメントクラスタ (KOMBI) コントロールユニット (A1/1) による車両スピード
CDIコントロールユニットは、ドライブCAN (CAN C) 経由でエンジンマネジメントのステータスを完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットに送信します。
エレクトロニックスタビリティプログラム (ESP) コントロールユニット (N30/4) は、ドライブトレインスタンバイ状態のシグナルをシャーシCAN (CAN E)、ドライブトレインコントロールユニット (N127) およびドライブCAN経由で完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットに送信します。
完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) エレクトリックコントロールユニット (N15/15) は、完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットから出力された電気シグナルをハイドロリックシグナルに変換します。
ギアレンジ「R」、「N」、「D1」 ~ 「D9」、「P」は、DIRECT SELECTセレクタレバー(S16/13) の操作によりシフト可能です。
DIRECT SELECTレバーは、選択されたギアレンジに関するインフォメーションを、シャーシCANにシグナルを伝送するステアリングコラムチューブモジュール (MRM) コントロールユニット ( N80) に伝送します。ここでシグナルはドライブトレインコントロールユニットによって検知され、ドライブCAN経由で完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットに送信されます。
シフトされたギアレンジ「D1」 ~ 「D9」のシフトレンジは、インストルメントクラスタに表示されます。
走行モード中、前進ギアでシフトレンジの変更を行うことができますが、エンジン回転数が許容範囲を超えて高いか低い場合は、完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットによってシフトがロックされます。
選択されたギア、ギアレンジまたは走行モードに関するインフォメーションは、完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットからインストルメントクラスタに送信されます。続いて、これに応じた表示が以下のシグナルによって制御されます:
• ギア表示、制御
• 走行モード表示、制御
以下の構成部品は、完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットによって制御されます:
• パーキングロックリフトソレノイド (N15/15l1)
• 潤滑圧力ソレノイド (N15/15y12)
• クラッチコントロール (K81) ソレノイド (N15/15y13)
• クラッチコントロール (K38) ソレノイド (N15/15y14)
• クラッチコントロール (K27) ソレノイド (N15/15y15)
• マルチディスクブレーキコントロール (B08) ソレノイド (N15/15y16)
• マルチディスクブレーキコントロール (B05) ソレノイド (N15/15y17)
• マルチディスクブレーキコントロール (B06) ソレノイド (N15/15y18)
• ワーキングプレッシャソレノイド (N15/15y19)
• トルクコンバータロックアップクラッチソレノイド (N15/15y20)
以下のシグナルは完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットによって処理されます :
• プレッシャセンサ (N15/15b5)
• タービンホイールスピードセンサ (N15/15n1)
• インプットスピードスピードセンサ (N15/15n2)
• アウトプットシャフトスピードセンサ (N15/15n3)
• トランスミッションオイル温度センサ (N15/15s2)
• パーキングロックポジションセンサ (N15/15s4)
シフトアップおよびシフトダウンの機能順序
ギアレンジは、DIRECT SELECTセレクタレバーの操作によってシフトすることができます。
完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) エレクトリックコントロールユニットは、完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) コントロールユニットから出力された電気シグナルをハイドロリックシグナルに変換します。
以下の走行モードを使用できます:
• 「R」 (リバースギア)
• 「N」(アイドリング)
• 「P」(パーキングロック付き「P」パーキングポジション)
• 「D1」 ~ 「D9」(ギアレンジ)
走行モード中、前進ギアでシフトレンジの変更を行うことができますが、エンジン回転数が許容範囲を超えて高いか低い場合は、完全一体型トランスミッションコントロールユニット (VGS) によってシフトがロックされます。
ステアリングホイールギアシフトボタン(シフトダウン) (S110/1) またはステアリングホイールギアシフトボタン (シフトアップ) (S111/1) の操作により、運転者は以下の機能を選択することができます :
• 走行モードでは、ステアリングホイールギアシフトボタンの操作により、短時間Mプログラムが作動します。これによって運転者は、事前に短時間Mプログラムを選択していなくても、ステアリングホイールギアシフトボタンによってギアを切り替えることができます。従来の「ギアリミット/最適ギアシフト」機能は、ステアリングホイールギアシフトボタンの操作により廃止になりました。
• 短時間Mプログラムは一定の時間経過後、自動的に再びオフになります。このタイムインターバルは、ボタンを再操作するたびに新たに開始されます。さらに機能の作動は全負荷および横方向の加速度にしたがい、延長されます。
• 走行モード「M」(「マニュアル」)では、「1」 ~ 「9」速ギアまでの各ギアがステアリングホイールギアシフトボタンによって直接シフトされます。
リバースギアおよびニュートラルポジションは、DIRECT SELECTセレクタレバーからのみ、シフトすることができます。パーキングロック(ギアレンジ「P」)は、DIRECT SELECTセレクタレバーで作動します。
1速から2速へのシフトの機能順序
1速 ギアでは、マルチディスクブレーキ B05、マルチディスクブレーキ B06および多板クラッチ K38がシフトされています。1速から2 速へシフトする際に、マルチディスクブレーキ B05が作動停止し、多板クラッチ K81がオンになります。
シフト操作は、完全一体型トランスミッションコントロールユニット (VGS) によってスタートします。その際、多板クラッチ K81にオイルが充填され、圧力が上昇し続けます。同時に、マルチディスクブレーキ B05内の圧力は低下します。
これは、スムーズに移行します。2 速のトルクに達したら、エンジン回転数が2 速のレベルに調整される必要があります(過上昇期)。
多板クラッチ K81内の圧力が上昇し、必要に応じてCDIコントロールユニットを介してトルク低下が実行されることにより、この回転数が調整されます。
アンダレブの(回転数が低すぎる)場合は強制シフトダウン、オーバレブの(回転数が高すぎる)場合は強制シフトアップが行われます。車両停止状態では自動的に1 速に入ります。発進は1速/2 速のどちらでも可能です。
参照文書
- gf2710s9992trf オートマチックトランスミッション (AG) のシステム構成部品の一覧表