エンリッチメント率 / タイム・ダイヤグラム |
a | スタート |
b | アフタ・スタート・エンリッチメント制御開始 |
c | ウォームアップ・エンリッチメントの開始 |
t | 時間 |
t1 | スタート・エンリッチメント (時間例 2 秒間) |
t2 | アフタ・スタート・エンリッチメント (水温 15 °Cでの時間例 15 秒間) |
t3 | ウォームアップ・エンリッチメント (時間はクーラント温度に相応) |
A | エンリッチメント率 |
P07.61-2691-01
スタート、アフタ・スタートおよびウォームアップ・エンリッチメントの機能前提条件概要
• ターミナル 87M (エンジン・マネージメント・オン)
• エンジン回転
以下の車両の場合: モデル・イヤー 2016 年以前はオプションとは無関係に、1 種類のシャーシ CAN しかありません。
モデル・イヤー 2016 年以降はオプションに応じて、2 種類のシャーシ CAN バリエーションがあります。
バリエーション 1
車両がバリエーション 2 に掲げたオプション・コード以外の場合、以下と同様です。モデル・イヤー 2016 年以前は 1 種類のシャーシ CAN (CAN E) しかありません。
バリエーション 2
車両が以下のオプション・コードのいずれかの場合、2 種類のシャーシ CAN (シャーシ CAN 1 (CAN E1)、シャーシ CAN 2 (CAN E2)) があります:
コード 218 (バックアップ・カメラ)
コード 234 (死角アシスト)
コード 459 (調整ダンパ付きスチール・サスペンション)
コード 475 (タイヤ空気圧チェック・システム)
コード 476 (レーン・キープ・アシスト)
コード 513 (スピード・リミッタ・アシスト)
コード 614 (バイ・キセノン・ヘッドランプ)
コード 615 アクティブ・コーナリング・ランプ内蔵バイ・キセノン・ヘッドランプ
コード 618 バイ・キセノン・ヘッドランプ
コード 621 (インテリジェント・ライト・システム (右ハンドル車))
コード 622 インテリジェント・ライト・システム
ダイナミック・ヘッドランプ LED、左側通行 (コード 631)
コード 632 スタティック LED ヘッドランプ (右側通行)
スタート、アフタ・スタートおよびウォームアップ・エンリッチメントの概要
冷間始動時に安定した静かなエンジンの作動を得るために、ME コントロール・ユニット (N3/10) は混合気をリッチにします。
スタート、アフタ・スタートおよびウォームアップ・エンリッチメントの機能順序
機能順序は以下のサブ機能に分けられます :
• スタート・エンリッチメントの機能順序
• アフタ・スタート・エンリッチメントの機能順序
• ウォームアップ・エンリッチメントの機能順序
スタート・エンリッチメントの機能順序
エンジン冷間始動を軽減するために、エンジン始動中にさらに多くの燃料が噴射されます。スタート・エンリッチメントのためのインジェクション・タイムの算出は、ME コントロール・ユニットによって、以下のシグナルに基づいて行われます :
• 水温センサ (B11/4)
• クランクシャフト・スピード・センサ (B70) (回転方向検知機能付き)、エンジン回転数
• 「ターミナル 30」からの電装品用バッテリ (G1) 電圧
• エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット (N73)、シャーシ CAN またはシャーシ CAN 1 経由で「ターミナル 50 シグナル」
• エンジンの停止時間
ME コントロール・ユニットはエレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニットから「ターミナル 50 シグナル」を受信すると、シャーシ CAN またはシャーシ CAN 1 およびシャーシ CAN 2 経由でフューエル・インジェクタ (1 ~ 4) (Y76/1 ~ 4) のインジェクション・タイムを延長します。スタート・エンリッチメントは、水温と関連するエンジン回転数を超過するまで、作動し続けます。水温が上昇すると、ME コントロール・ユニットが算出するインジェクション・タイムは短くなります。インジェクション・タイムはバッテリ電圧によっても異なります。バッテリ電圧が低いときにも十分な始動燃料噴射量を得るために ME コントロール・ユニットはインジェクション・タイムを延長します。
バッテリ電圧が約 7V 以下になるとエンジンを始動することができません。
アフタ・スタート・エンリッチメントの機能順序
エンジンをスムーズに回転させるために、冷間始動後、短時間、混合気はリッチにされます。冷えたシリンダ摺動面で凝結した燃料は、アフタ・スタート・エンリッチメントによって元に戻ります。
アフタ・スタート・エンリッチメントのためのインジェクション・タイムの算出は、ME コントロール・ユニットによって、以下のシグナルに基づいて行われます :
• 水温センサ、スタート時の水温
• スタート後の燃焼周期
• ダブル・クラッチ・トランスミッション完全一体型トランスミッション・コントロール・コントロール・ユニット (Y3/14n4)、ドライブ CAN (CAN C) 経由でセレクタ・レバー・ポジション
• XENTRY Diagnostics による修正プログラム入力
エンジンには特性曲線に従って ME コントロール・ユニットにより燃料が追加噴射されます。ME コントロール・ユニットはそのために、フューエル・インジェクタのインジェクション・タイムを延長します。
ウォームアップ・エンリッチメントの機能順序
スタートおよびアフタ・スタート・エンリッチメントの後、ウォームアップ・コントロールによって混合気がさらにリッチにされます。冷えたピストン摺動面で凝結した燃料は、ウォームアップ・エンリッチメントによって元に戻ります。
ウォームアップ・エンリッチメントのためのインジェクション・タイムの算出は、ME コントロール・ユニットによって、以下のシグナルに基づいて行われます :
• インテーク・カムシャフト・スピード・センサ (B6/15)、インテーク・カムシャフト・ポジション
• エグゾースト・カムシャフト・スピード・センサ (B6/16)、エグゾースト・カムシャフト・ポジション
• 水温センサ
• ブースト・エア温度センサ (スロットル・バルブの後) (B17/9)
• プレッシャ・センサ (スロットル・バルブの後) (B28/7)、エンジン負荷
• クランクシャフト・スピード・センサ (回転方向検知機能付き)、エンジン回転数
• XENTRY Diagnostics による修正プログラム入力
エンジンには特性曲線に従って ME コントロール・ユニットにより燃料が追加噴射されます。ME コントロール・ユニットはそのために、フューエル・インジェクタのインジェクション・タイムを延長します。
イグニッション・コイル(シリンダ 1 ~ 4) (T1/1 ~ 4) のイグニッション・アングルは、暖機運転時に専用の特性マップによって決定されます。
インテーク・カムシャフト・アクチュエータ (Y49/1) およびエグゾースト・カムシャフト・アクチュエータ (Y49/2) は、バルブ・オーバラップにより EGR レシオを決定します。その際、高温の排気ガスが燃焼室を加熱するため、燃料の蒸気が上昇し、燃料のエンリッチメントは減少します。
アイドル回転数の近接領域では、インジェクション・タイムは主としてスタート時の水温に応じて変化します。部分負荷のときは、エンジン負荷が決め手になります。ラムダ・コントロールは作動するとすぐに、インジェクション・タイムをモニタします。
参照文書
- gf0770p9998mta 直接噴射型ガソリン·インジェクションおよびイグニッション·システムのシステム構成部品の一覧