gf0830p2002lfi

走行モードの機能

種別 gf · トピック 08.30 · バージョン 0100 · 2017-06-15

適用: エンジン 276 モデル 222.173'

位置付け

機能グループ 1 エンジン › 08 エレクトリック・ドライブ、ハイブリッド・ドライブ › 08.30 ハイブリッド・ドライブ・システム — シリーズ 222(モデル 173)

エンジン/トランスミッションにも適用: 276 ***

GF08.30-P-2002LFI

走行モードの機能

01.06.2017

エンジン

276 モデル 222.173

「走行中」

車両は、出力要求、高電圧バッテリ (A100g1) の充電状態および選択された操作モードに応じて、電気のみで走行します。出力要求が大きい場合、内燃エンジンは直接噴射式ガソリンエンジン搭載ハイブリッドドライブ用に独自に開発された方法でスタートし、エンジン分離クラッチの走行状態に応じた制御により、すみやかに快適に切り換えられます。その際、メルセデス・ベンツ スタート方式は、スタータの適切な制御と、直接噴射式ガソリンエンジンのいわゆるダイレクトスタートを組み合わせて利用します。ダイレクトスタートとは、効果的な燃料噴射とイグニッションによってスタートを最適化するものです。

このことと、スタートする内燃エンジンをさらに加速させるエンジン分離クラッチの同時制御によって、ハイブリッド車両は従来のスタート方式と比べて、スタートが大幅に速くスムーズになっています。こうしたスタート方式の改善により、エレクトリックモードから駆動装置へのすみやかな接続が保証されています。

走行中の走行状態は、以下のように分類されます:

• ハイブリッドモード

• エレクトリックモード

• 回生

• ブーストモード

ハイブリッドモード

ハイブリッドモードのとき、内燃エンジンがメインのドライブソースです。エレクトリックマシン (A79/1) は、発電式の作動モードでエアコンなどの電源独自のエネルギ消費の電源供給のために、または高電圧バッテリ放電時または再充電時まで使用されます。加速が大きくなると、エレクトリックマシンはいわゆるブーストモードで内燃エンジンをサポートし、これにより8気筒エンジンの最高水準の出力とトルクが供給されます。

しかし、駆動装置と車載電装品の出力要求に応じて、また高電圧バッテリの充電状態に応じて、内燃エンジンは停止され再びエレクトリックモードに戻ります。

エレクトリックモード

走行モードまたは操作モードがエレクトリックモードを許容し、高電圧バッテリの充電状態が十分高く、運転者のトルク要求を電気のみで満たすことができ、ダイアグノシスまたはシステムエラーがエレクトリックモードを阻止していない場合は常に、この走行モードが採用されます。その際、一定の前提条件が満たされていれば、エンジン分離クラッチは開き、内燃エンジンはMEコントロールユニットによって停止されます。内燃エンジンが「オフ」になるとすぐに、サウンドジェネレータ (H4/16) が作動し走行ノイズが発生します。サウンドジェネレータはエレクトリックモードにおいて他の道路利用者の、音による感知の役割を果たします。

回生

ハイブリッド車両では、プレミアムESP®システムが改良され、回生ブレーキシステムにおいて、正常運転時にはマスタブレーキシリンダとリアアクスルブレーキ回路との間のハイドロリック接続が、ESP®システムに内蔵されたセパレートバルブによって遮断されるようになりました。つまり、リアアクスルには、エレクトリックマシンか、またはハイドロリックユニットによって、ブレーキをかけることができます。

回生ブレーキでは、ブレーキトルクの一部が、あるいはブレーキ力が低い場合にはブレーキトルク全体が、エレクトリックマシンによって生成されます。その際に発生した電気エネルギによって高電圧バッテリが充電されます。

ブーストモード

ブーストモードでエレクトリックマシンには、要求された基準トルクにできる限り早く達するように、また最大内燃エンジンのトルクに達したときのドライブトルク補強を補助する役割があります。

その際、ブーストモードの継続時間と程度は高電圧バッテリの充電状態および、アクセルペダルのポジションによって決まります。発進中のブーストモードでは、内燃エンジンとエレクトリックマシンの間の回転数調整は、エンジン分離クラッチ制御によって行われます。

操作モードおよび走行モード

運転者または走行プロフィールに応じて、車両を適切な方法で使用するために、運転者は手動で3つの走行モードおよび4つの操作モードを選択することができます。

DYNAMIC SELECTスイッチ (N72s19) (タッチパッドオンリー(コード446)の場合、およびDYNAMIC SELECTスイッチ (A40/9s19) 、タッチパッドオンリー(コード446)非装備)を介して、以下の4つの走行モードを選択することができます:

• 走行モード「コンフォート」

• 走行モード「スポーツ」

• 走行モード「E」

• 走行モード「Individual」

DYNAMIC SELECTスイッチの操作によって、運転者は走行モードを選択し、インストルメントクラスタ (A1) およびAudio/COMANDディスプレイ (A40/8) で操作フィードバックを受信します。ヘッドユニット (A26/17) は、Audio/COMANDディスプレイに表示用シグナルを生成し、ハイスピードビデオリンク (HSVL) 経由で送信します。

エンジン 276 モデル 222.173
コード 446 装備 (タッチパッドのみ)
DYNAMIC SELECTスイッチのシグナルは、アンダコントロールパネル (N72) によって読み取られます。アンダコントロールパネルはこのシグナルをLCP LIN (LIN A3)、タッチパッド (A105)、テレマチックCAN (CAN A)、ヘッドユニット、ユーザインタフェースCAN (CAN HMI)、エレクトロニックイグニッションスイッチコントロールユニット (N73) およびシャーシFlexRay (Flex E) 経由でエレクトロニックスタビリティプログラムコントロールユニット (N30/4) に送信します。

エンジン 276 モデル 222.173
コード 446 非装備 (タッチパッドのみ)
DYNAMIC SELECTスイッチのシグナルは、オーディオ/COMAND操作ユニット (A40/9) によって読み取られます。オーディオ/COMAND操作ユニットは、シグナルをテレマチックCAN、ヘッドユニット、ユーザインタフェースCAN、エレクトロニックイグニッションスイッチコントロールユニットおよびシャーシFlexRay経由でエレクトロニックスタビリティプログラムコントロールユニットに送信します。

エレクトロニックスタビリティプログラムコントロールユニットは、選択された走行モードに関するインフォメーションをシャーシFlexRayに伝送します。新しい走行モードに関連するコントロールユニットは、インフォメーションを受信し、それぞれの走行モードに合わせて、保存されているパラメータを切り換えます。

走行モード「コンフォート」

DYNAMIC SELECTスイッチによって、標準プログラム「コンフォート」が選択されます。走行モード「コンフォート」は標準プログラムで、プラグインハイブリッドの敏捷性と贅沢なセダンの洗練された快適性を完璧に調和させています。エレクトリックオンリーモードのみが可能です。

走行モード「スポーツ」

走行モード「スポーツ」を選択すると、駆動装置のスポーティな特徴が優勢になります。この走行モードでは、ギアが低くなる傾向があり、レスポンスに優れた駆動特性になります。またエレクトリックモードは行われず、これにより、使用可能な電気エネルギは最大限、電気的なサポートを行うブーストモードのために利用されます。走行モード「スポーツ」は、ハイブリッドモードと密接に結びついています。

走行モード「E」

走行モード「E+」は、セーリングモードでの燃費をさらに節減するため、後述するECOアシスタントシステムと組み合わされます。

走行モード「Individual」

DYNAMIC SELECTスイッチによって、走行モード「Individual」が選択されます。オーディオ/COMANDディスプレイには、走行モードのカスタマイズ設定をするためのメニューが表示されます。

ECO

ルートベースの走行ストラテジによるハイブリッドモード、レーダインパルスと組み合わせた長い惰走

セーリングモード

走行モード「E+」では、エレクトリックモード中スラストトルクが最小にまで低減され、これによりセーリングモードが最大限可能となります。これにより車両は、アクセルペダルを離して、惰走状態でさらに走行を続けることができます。

セーリングモードが長く続いた後に強くブレーキがかかったり、セーリングモードが早く始まり過ぎて、続いてあらためて内燃エンジンによるサポートが行われたりすると、効果は下がります。このため、ECOアシスタントシステムにはインテリジェントアクセルペダルが備えられています。

車両に取り付けられているレーダーセンサシステムを使用して、「前走」車両との距離と速度が検知されます。「前走」車両に対する速度がアクセルペダルから足を離すことによって消費量に最適な形で調整できるようになった瞬間に、ECOアシストが介入します。インテリジェントアクセルペダルにおける感知できるダブルパルスにより、運転者はアクセルペダルを離すよう、推奨されます。アクセルペダルをゆるめるとすぐに、エレクトリックモードが利用できる場合は内燃エンジンが停止し、エンジン分離クラッチがドライブトレインから外れて、車両はセーリングモードに切り換わります。

「前走」車両が速度を落とすか、あるいはその他の影響によって距離が縮まると、レーダに基づく減速制御が開始されます。エレクトリックマシンのスラストトルクの適合により、「前走」車両との距離は走行状況に応じて適切に調整されます。

以下の表は、それぞれの操作モードでどの走行モードが選択できるか、また駆動力がどのように生成されるかの概要を示したものです。

操作モード

駆動力

コンフォート

スポーツ

E

Individual

HYBRID

内燃エンジン+エレクトリックマシン

選択可

選択可

選択可

選択可

Eモード

エレクトリックマシン

選択可

選択不可、内燃エンジン作動

選択可

選択可

Eセーブ

内燃エンジン

選択可

選択不可、内燃エンジン作動

選択可

選択可

チャージ

内燃エンジン

選択可

選択不可、内燃エンジン作動

選択可

選択可

ECOアシスタントシステム

操作モード選択スイッチ (N72s16) (タッチパッドオンリー(コード446)装備)および操作モード選択スイッチ (A40/9s16)(タッチパッドオンリー(コード446)非装備)を介して、スイッチを押すことによって以下の4つの操作モードを選択することができます:

• HYBRID

• Eモード

• Eセーブ

• チャージ

走行モード「コンフォート」、「スポーツ」、「E」および「Individual」では基本的に走行安定性が設定されるのに対して、操作モードでは、電気エネルギの利用、および高電圧バッテリの充電状態に直接影響を与えます。

操作モード選択スイッチは、アンダコントロールパネル内(タッチパッドオンリー(コード446)装備)またはオーディオ/COMAND操作ユニット内(タッチパッドオンリー(コード446)非装備)にあり、それらのステータスをCAN接続部分経由でインストルメントクラスタおよびドライブトレインコントロールユニット (N127) に伝送します。ドライブトレインコントロールユニットは操作モードを設定し、インストルメントクラスタは設定された操作モードを表示します。

HYBRID

HYBRID操作モードは標準操作モードです。走行モード「コンフォート」「E」および「Individual」では、充電状態に応じたエレクトリックモード割合およびエレクトリックマシン用に適切な予備出力を確保した、最大のスタート快適性を備えたハイブリッドモードになります。走行モード「E」および、ルートガイダンスが作動している場合、この操作モードでの走行ルートに基づいたエネルギマネジメントが作動します。

走行モード「スポーツ」では、最大の敏捷性が設定され、トランスミッションのギアレンジ選択とアクセルペダル特性曲線が変更され、またエレクトリックモードは完全に廃止され、ブースト出力が高められます。

走行距離に基づいたエネルギマネジメント

運転者は、手動選択によって、さまざまな操作モードを利用することができます。運転者は自分の走行区間を熟知し、電気走行する区間、そして高電圧バッテリが空になるタイミングを知っているからです。

走行区間に基づくエネルギマネジメントは、このふたつの要求をとりあげ、地図データを考慮して、走行区間に最適な操作モードの決定を運転者自身が行わなくてもすむようにしてくれます。

その際、操作モードの選択は、事象のみに基づくのではなく、以下の点も考慮して行われます:

• 電気エネルギの使用は、距離に応じたさまざまな消費量の低減に影響します。

• 市街地でエレクトリックモード用の電気エネルギを使用すると、運転者は環境保護に貢献している意識が高まります。

郊外では、走行ルートに基づいた運転モード戦略は、一時的に電気エネルギの使用を減らし、さらに負荷ポイント移動によって、残りの走行区間のために適切に高電圧バッテリの充電状態を調整できます。

走行ルートのエネルギ面での評価、ならびに充電コントロールと出力には、以下の基本条件が必要です:

• COMAND Online

• 現在の車両重量

• 走行特性(車両スピード、ブレーキ特性)

• 補助電装品の負荷

• わき道の可能性

走行モード「スポーツ」では、最大の敏捷性が設定され、トランスミッションのギアレンジ選択とアクセルペダル特性曲線が変更され、またエレクトリックモードは完全に廃止され、ブースト出力が高められます。

走行モードの機能

ハイブリッドドライブシステムの制御

1

手動エネルギマネジメントに対する高電圧バッテリの充電状態の上昇

2

市街地におけるエレクトリックオンリーモードによる走行

3

エネルギマネジメントの自動切り換え

A

郊外の走行

B

市街地の走行

C

郊外の走行

D

目的地への到着

SOC

充電レベル(高電圧バッテリの充電状態)

P08.30-2100-74

Eモード

操作モード「Eモード」は、エレクトリックモードを最大限に行うモードです。運転者が快適にエレクトリックモードで走行を続けられるよう、プレッシャポイントをともなうインテリジェントアクセルペダルが作動します。この場合、内燃エンジンスタート要求を出す少し前に、感知できるプレッシャポイントがアクセルペダルを介して出力されます。スタートは、プレッシャポイントを超過した後に実施されます。

Eセーブ

操作モード「Eセーブ」では、この操作モードの開始時に保存された高電圧バッテリの充電状態が維持されます。エレクトリックモードは一部、引き続き許可されます。アイドリング時の電力消費を回避するため、停止状態または惰走モード時における内燃エンジンの停止はこれにより引き続き可能です。高電圧バッテリからは、充電状態が設定値を下回らない分のエネルギだけが利用されます。

チャージ

操作モード「チャージ」では、高電圧バッテリは走行中、内燃エンジンに負荷をかけることにより、おだやかに充電されます。その際、継続的な充電モードを保証するため、いかなるエレクトリックモードも、ブーストモードも行われません。高電圧バッテリが完全に充電されると、自動的に操作モード「Eセーブ」に切り換わります。

ハイブリッドドライブシステムの走行モードと、その際に作動するエンジンコントロールのサブ機能は、以下のドキュメントで説明しています:

• ハイブリッドドライブシステム走行モードの機能

• ハイブリッドドライブシステムモニタの機能

• ハイブリッドドライブシステムトルク調整の機能

• 自動エンジン停止機能

• 自動エンジン始動機能

• 惰走モード

• 回生ブレーキの機能

ハイブリッド·ドライブ·システム機能の走行モード

GF08.30-P-2005LFH

ハイブリッド·ドライブ·システム·モニタの機能

GF08.30-P-5001LFH

ハイブリッド·ドライブ·システム·トルク調整の機能

GF08.30-P-4001LFH

自動エンジン·ストップの機能

GF08.30-P-3001LFH

自動エンジン·スタートの機能

GF08.30-P-3002LFH

惰走の機能

GF08.30-P-2004LFH

回生ブレーキの機能

GF42.22-P-1010LFH

ハイブリッド·ドライブ·システムのシステム構成部品の一覧

GF08.30-P-9999LFH

参照文書