S07.10-0052-79
ブロックダイアグラム |
A1/1 | インストルメントクラスタ (KI) コントロールユニット | N15/11 | 完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) エレクトリックコントロールユニット | |
A1/1p13 | マルチファンクションディスプレイ | N30/4 | エレクトロニックスタビリティプログラム (ESP) コントロールユニット | |
B1 | エンジンオイル温度センサ | N93 | メインゲートウェイ (ZGW) | |
B2/6 | 左ホットフィルムエアマスセンサ | Y27/9 | EGRアクチュエータ(高圧回路) | |
B2/6b1 | 左吸気温度センサ | Y74 | プレッシャレギュレーティングバルブ | |
B2/7 | 右ホットフィルムエアマスセンサ | Y76 | フューエルインジェクタ | |
B2/7b1 | 右吸気温度センサ | Y94 | ボリュームコントロールバルブ | |
B5/1 | ブーストプレッシャセンサ | CAN C | ドライブCAN | |
B11/4 | 水温センサ | CAN E | シャーシCAN | |
B17/8 | ブーストエア温度センサ | CAN HMI | ユーザインタフェースCAN | |
B28/8 | DPF差圧センサ | CAN V | 車両CAN | |
B37/4 | アクセルペダルモジュール | A | メルセデス・ベンツ | |
B50 | 燃料温度センサ | B | 日産 | |
B70 | クランクシャフトホールセンサ | C | 標準 | |
M91 | 電動ファン | D | オプション | |
N3/28 | CDIコントロールユニット |
温度管理の機能前提条件概要
• ターミナル87M(エンジンマネジメントオン)
• エンジン作動
温度管理の概要
CDIコントロールユニット (N3/28) が制御する温度管理によって、冷却水温度、排気ガス温度およびエンジンのフューエルプレッシャが制御されます。それにより、以下の長所が生じます:
• 速やかに適切な作動温度に到達
• 排気ガスエミッションの削減
• 燃料節約
• 暖房快適性の改善
• エンジン全負荷のときの構成部品保護
温度管理の制御は、以下のシグナルにしたがいます:
• エンジンオイル温度センサ (B1)
• 左ホットフィルムエアマスセンサ (B2/6)、エンジン負荷
• 左吸気温度センサ (B2/6b1)
• 右ホットフィルムエアマスセンサ (B2/7)、エンジン負荷
• 右吸気温度センサ (B2/7b1)
• ブーストプレッシャセンサ (B5/1)、エンジン負荷
• 水温センサ (B11/4)
• ブーストエア温度センサ (B17/8)
• パティキュレートフィルタ差圧センサ (B28/8)
• アクセルペダルモジュール (B37/4)、アクセルペダルを踏む(早さと深さ → 運転者タイプが静かな走行またはスポーティな走行指向)
• 燃料温度センサ (B50)
• クランクシャフトホールセンサ (B70)、エンジン回転数
• CDIコントロールユニット内の温度センサ
• エレクトロニックスタビリティプログラム (ESP) コントロールユニット (N30/4)、ホイールスピード
• 完全一体型トランスミッションコントロール (VGS) エレクトリックコントロールユニット (N15/11)、調整ギアレンジ
温度管理の機能順序
温度管理を以下の項目に分けて説明します:
• クーラントサーモスタットの機能順序
• 最大ヒータ燃焼の機能順序
• フューエルプレヒーティングの機能順序
• フューエルタンク保護の機能順序
• ファンコントロールの機能順序
• 過熱保護の機能順序
クーラントサーモスタットの機能順序
クーラントサーモスタットヒータエレメントは冷却水温度を約 87 ~ 102 °Cの範囲で制御します。リンプホームモード機能により、ダブルディスクサーモスタットは約 102 °C以上から制御に関係なく、必ず全開状態です。
ダブルディスクサーモスタットは以下のポジションを取ります:
• バイパスモードポジション:冷却水温度は 87 °C未満、クーラントフローはエンジン内のみ、車内ヒータは貫流します。
• ミックスモードポジション:冷却水温度は87 ~ 102 °C、ダブルディスクサーモスタットは開き、ラジエターの貫流が始まります。
• クーラモードポジション:冷却水温度は 102 °Cを超え、ダブルディスクサーモスタットは開き、クーラはフル貫流
エンジンの冷却水温度制御により、以下の利点が得られます:
• 速やかな作動温度到達
• 排出ガスの減少
• 改善されたヒータ快適性
• エンジンの負荷が高い場合、構成部品保護
最大ヒータ燃焼の機能順序
最大ヒータ燃焼の際、エンジン側では新しい燃焼方法でクーラントにより多くの熱が供給されます。
以下の作動条件が、同時に満たされていなければなりません:
• アクセルペダルセンサからのアクセルペダルポジションが 80 % 未満(部分負荷)
• パティキュレートフィルタ (DPF) が再燃焼モードでない
• ヒータ出力の90 %以上が要求されます。
• 水温センサからの冷却水温度が82 °C未満 (74 °Cの場合、新たに作動)
最大ヒータ燃焼の間、フューエルボリュームの大幅な上昇とその後のメインインジェクションを伴う、フューエルインジェクタ (Y76) による2回のプリインジェクションで排気ガス温度が上昇します。このときEGRと組み合わさり、エンジン内部でクーラントに多くの熱が放出され、これにより最適な作動温度に速やかに達し、車内の良好な暖房が実現されます。このためにEGRアクチュエータ(高圧回路)(Y27/9) はCDIコントロールユニットによって制御されます。
アクセルペダルが操作されていない場合に、CDIコントロールユニットは、作動条件とエンジン負荷に応じてアイドルスピードを制御し、安定させ上昇させます。
フューエルプレヒーティングの機能順序
フューエルプレヒーティングは以下の制御方法によって実行されます:
• プレッシャレギュレーティングバルブ制御
• 2コントローラ構造制御
• ボリュームコントロールバルブ制御
プレッシャレギュレーティングバルブ制御
レールのフューエルプレッシャは、スタートプロセスのときと燃料加熱のためにプレッシャレギュレーティングバルブ (Y74) によって制御されます。ボリュームコントロールバルブ (Y94) は制御された状態で開いています。
プレッシャレギュレーティングバルブ制御は以下の条件のいずれかで行われます:
• エンジン始動後 、30秒までアイドリング
• 燃料温度が20 °C以下
プレッシャレギュレーティングバルブのわずかなギャップから燃料が高圧で流れることにより、プレッシャレギュレーティングバルブの制御によって、冷えた燃料はすばやく加熱されます。
2コントローラ構造制御
レールのフューエルプレッシャはアイドリング時および惰走モード時にプレッシャレギュレーティングバルブとボリュームコントロールバルブにより同時に制御されます。
ボリュームコントロールバルブ制御
ボリュームコントロールバルブによるレールのフューエルプレッシャは、エンジン始動から30 秒以降に、燃料温度が20 °Cに達してから制御されます。
2コントローラ構造制御およびボリュームコントロールバルブ制御の場合は、燃料はプレッシャレギュレーティングバルブ制御のときほど高温で加熱されません。
フューエルタンク保護の機能順序
高圧燃料ポンプによってフューエルプレッシャが4.5 barから1600 barまで上昇することにより、燃料の温度も上昇します。
フューエルタンクをオーバヒートから保護するため、CDIコントロールユニットは燃料温度センサのシグナルを読み取り、高圧燃料ポンプへ吐出された燃料の温度をモニタします。
高圧燃料ポンプに吐出される燃料の温度が90 °Cを超えると、CDIコントロールユニットはレールの燃料噴射量およびフューエルプレッシャをプレッシャレギュレーティングバルブによって低下させます。これにより、圧縮される燃料の量も少なくなります。
CDIコントロールユニットは、ボリュームコントロールバルブを介して余剰な燃料をフューエルタンクに戻します。
高圧燃料ポンプへ吐出された燃料の温度が90 °C未満に低下すると、フューエルタンク保護機能はCDIコントロールユニットによってオフになります。
ファンコントロールの機能順序
CDIコントロールユニットはファンモータ (M91) を制御します。その際、ファンの基準回転数は、CDIコントロールユニットのパルス幅変調シグナルによって規定されます。
パルス幅変調シグナルのオン/オフレシオは10 ~ 90 %です。
この数値による作動は以下の通り です:
• 0 %:電動ファン「オフ」
• 10 %:電動ファン「オン」(最小ファン回転数)
• 90 %:電動ファン「オン」(最大ファン回転数)
ファンモータの故障は、パルス幅変調シグナル(マスキーイング)経由でCDIコントロールユニットに伝送されます。
CDIコントロールユニットからのシグナルラインに不具合がある場合(周波数損失)、電動ファンは自動的に最大ファン回転数に切り換わります(ファンのリンプホームモード)。
ファンアフタランニング
以下のシグナルが所定の限界値を上回ると、ファンモータは「イグニッションオフ」後も5 分間作動します。
• 冷却水温度
• CDIコントロールユニットの温度
• 熱入力総量(最後の6 分の平均)を算出します:
• エンジンロード
• 冷却水温度
• 車両スピード
• 外気温度
ファンアフタランニングの間、パルス幅変調シグナルのオン/オフレシオは最大40 %です。その際、バッテリ電圧が下がりすぎると、ファンアフタランニングは作動されません。
ファンアフタランニングは、「イグニッションオン」では中断しません。ファンアフタランニング中にエンジンを始動させると、ノーマルモードのファンコントロールはファンアフタランニングが終了するまで作動しないようになります。
過熱保護の機能順序
過熱保護は温度の過負荷のときにエンジン損傷から保護します。冷却水温度が106 °Cを超えると、CDIコントロールユニットに保存されている特性マップにしたがって燃料噴射量が低下します。減少は冷却水温度および油温にしたがい、行われます。そのためにCDIコントロールユニットは水温センサおよびエンジンオイル温度を読み取ります。
インプットシグナルの評価後、CDIコントロールユニットは、ボリュームコントロールバルブとプレッシャレギュレーティングバルブを介してレールのフューエルプレッシャを、フューエルインジェクタの制御を介して噴射時間を制御します。
エンジンオイル温度または冷却水温度が高すぎると、インストルメントクラスタ (KI) コントロールユニット (A1/1) によってのマルチファンクションディスプレイ (A1/1p13) に警告メッセージが表示されます。そのためにCDIコントロールユニットは、該当するシグナルをインストルメントクラスタ (KI) コントロールユニットに送信します。
参照文書
- gf0716s9997ps コモン·レール·ディーゼル·インジェクション (CDI) システム構成部品の一覧表