排気ガス浄化の機能前提条件の概要
• ターミナル 87M (エンジン・マネージメント・オン)
• エンジン作動
排気ガス浄化の概要
排気ガス浄化の役割は、排気ガス中の CO 値を減少させることです。
• 窒素酸化物 (NOx)
• 炭化水素 (HC)
• 一酸化炭素 (CO)
• カーボン粒子
以下のサブ機能により、NOx コントロールがサポートされます :
• インテーク・ポート・シャットオフ (EKAS)
• パティキュレート・フィルタ (DPF)
• EGR
• AdBlue® 還元剤の噴射
CDI コントロール・ユニット (N3/9) は以下のセンサを読み取ります :
• SCR 触媒前の温度センサ (B16/15)
• 温度センサ (触媒の前) (B19/7)
• パティキュレート・フィルタの前の温度センサ (B19/9)
• 温度センサ (ターボチャージャの前) (B19/11)
• パティキュレート・フィルタ差圧センサ (B28/8)
• O2 センサ (触媒の前) (G3/2)
• フロント SAM コントロール・ユニット (N10/6)、車内 CAN (CAN B)、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット (N73)、シャーシ FlexRay (Flex E)、ドライブ・トレイン・コントロール・ユニット (N127) およびドライブ CAN (CAN C1) 経由で外気温度
• NOx センサ・コントロール・ユニット (パティキュレート・フィルタの後) (N37/7)、ドライブ・センサ CAN (CAN I) 経由で NOx センサ (パティキュレート・フィルタの後) (N37/7b1) のシグナル
• NOx センサ・コントロール・ユニット (SCR 触媒の後) (N37/8)、ドライブ・センサ CAN 経由で NOx センサ (SCR 触媒の後) (N37/8b1) のシグナル
排気ガス浄化の機能順序
排気ガス浄化には以下の個別システムが関与しています :
• 酸化触媒の機能順序
• パティキュレート・フィルタ (DPF) の機能順序
• SCR 触媒の機能順序
• インテーク・ポート・シャットオフの機能順序
酸化触媒の機能順序
酸化触媒は、炭化水素 (HC)、一酸化炭素 (CO) および窒素酸化物 (NOx) を削減し、パティキュレート・フィルタ装備車では、パティキュレート・フィルタ再燃焼段階に必要な熱エネルギを後燃焼によって発生させます。
パティキュレート・フィルタ (DPF) の機能順序
パティキュレート・フィルタはプラチナ被膜の炭化珪素製セラミック・ハニカム・フィルタ・ボディです。
パティキュレート・フィルタの前後のダクトは交互に開き、ハニカム・フィルタ・ボディの多孔性フィルタ・ウォールに隔てられています。
濾過前の排気ガスが酸化触媒を通過して、パティキュレート・フィルタの前側のダクトに流れ込み、ハニカム・フィルタ・ボディの多孔性フィルタ・ウォールを通して濾過され、後ろ側のダクトから出て行きます。浄化と濾過を終えた排気ガスは、エグゾースト・システムを通って排出されます。カーボン粒子はパティキュレート・フィルタのハニカム・フィルタ・ボディ内に蓄積されます。
カーボン粒子堆積量が特性マップの基準値を超え、再燃焼の前提条件が満たされると、CDI コントロール・ユニットが再燃焼を開始します。CDI コントロール・ユニットは、DPF 差圧センサからパティキュレート・フィルタのカーボン粒子堆積状態のインフォメーションを受け取ります。
再燃焼は、排気ガス温度を周期的に上昇させることによって行われます。そのために、CDI コントロール・ユニットは以下の機能を作動させます :
• フューエル・インジェクタ (Y76) を介して、追加アフタ・インジェクション
• ドライブ LIN (LIN C1) を介してパティキュレート・フィルタ・グロー、予熱アウトプット・ステージ (N14/3) を介してグロー・プラグ (R9) へ
• ドライブ CAN 経由で完全一体型トランスミッション・コントロール・ユニット (Y3/8n4) によりシフト曲線上の移動
排気ガス温度が上昇すると、パティキュレート・フィルタに堆積しているカーボン粒子の大部分が燃焼されて二酸化炭素 (CO2) になります。その時発生した灰はパティキュレート・フィルタの中に留まります。
ターボチャージャ前の温度センサおよびパティキュレート・フィルタ前の温度センサによって、再燃焼の間、排気ガス温度がモニタされます。
パティキュレート・フィルタ差圧センサがパティキュレート・フィルタ前後のエグゾースト・プレッシャ・ラインを介してパティキュレート・フィルタ前後の排気ガス・プレッシャ差圧を測定します。差圧および CDI コントロール・ユニットが算出した排気ガス量をもとに、特性マップを介して、DPF 中のカーボン粒子堆積量が検知されます。パティキュレート・フィルタのメインテナンスが必要になると、インストルメント・クラスタ (A1) のエンジン・ダイアグノシス・インジケータ・ランプ (A1e58) によりドライブ CAN、ドライブ・トレイン・コントロール・ユニット、シャーシ FlexRay、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニットおよびユーザ・インタフェース CAN (CAN HMI) 経由でシグナルが伝送されます。
短距離走行によって中断された再燃焼は、複数の走行サイクルに分割されます。これにより、再燃焼に必要な温度まで上がる加熱モードに頻繁に切り換わるようになります。ユーザが再燃焼のプロセスに気づくことはありません。
SCR 触媒の機能順序
エンジンから排出される排気ガスは、酸化触媒、パティキュレート・フィルタ (DPF) および SCR 触媒で浄化されます。
酸化によって、酸化触媒内で一酸化炭素および炭化水素が CO2) と H2O に変換されます。パティキュレート・フィルタはプラチナ被膜の炭化珪素製セラミック・ハニカム・フィルタ・ボディです。
パティキュレート・フィルタの前後のダクトは交互に開き、ハニカム・フィルタ・ボディの多孔性フィルタ・ウォールに隔てられています。
濾過前の排気ガスが酸化触媒を通過して、パティキュレート・フィルタの前側のダクトに流れ込み、ハニカム・フィルタ・ボディの多孔性フィルタ・ウォールを通して濾過され、後ろ側のダクトから出て行きます。カーボン粒子はパティキュレート・フィルタのハニカム・フィルタ・ボディ内に蓄積されます。DPF 再燃焼中、高い排気ガス温度によって蓄積されたカーボン粒子が燃焼します。
SCR 触媒の前で、AdBlue® 還元剤が噴射されて、これが熱分解 (熱による化学反応) および加水分解 (水による化学変化) によってアンモニア (NH3) に変化します。
AdBlue® メタリング・バルブ (Y129) と SCR 触媒との間には、ミキシング・エレメントがあります。これは、AdBlue® 還元剤の加水分解をさらに向上するために、またSCR 触媒前方で AdBlue® を均等に分配するために用いられます。
排気ガス中に含まれる窒素酸化物は、SCR 触媒内部で NH3 と反応して窒素 (N2) と H2O 分子に変換されます。
必要な還元剤量は、CDI コントロール・ユニットによって特性マップにしたがって算出され、CAN ドライブ・センサを介して AdBlue® コントロール・ユニット (N118/5) に伝送されます。これが、特性マップにしたがって算出された AdBlue® 還元剤の噴射を AdBlue® メタリング・バルブを通じて開始させます。
排気ガス中の NOx 割合の変換率は、温度に応じて 80 % までとなります。煤煙の約 99 % が削減されます。
CDI コントロール・ユニットは DPF 差圧センサを介してパティキュレート・フィルタの堆積状態を検出します。カーボン粒子堆積量が特性マップの基準値を超え、再燃焼の前提条件が満たされると、CDI コントロール・ユニットが再燃焼を開始します。再燃焼は続いて行われるアフタ・インジェクションにより排気ガス温度が周期的に上昇して行われます。
排気ガス温度が上昇すると、パティキュレート・フィルタに堆積しているカーボン粒子の大部分が燃焼されて二酸化炭素 CO2 になります。
燃焼しない灰分はパティキュレート・フィルタに残ります。ターボチャージャ前の温度センサおよびパティキュレート・フィルタ前の温度センサによって、再燃焼の間、排気ガス温度がモニタされます。パティキュレート・フィルタのメインテナンスが必要になると、インストルメント・クラスタのエンジン・ダイアグノシス・インジケータ・ランプがそれを知らせます。
AdBlue® タンクの充填レベルが「予備」に達すると、インストルメント・クラスタで音によるシグナルと同時に、指定の工場で点検し、該当するメインテナンスを行う必要があることを運転者に知らせます。
AdBlue® リザーバの充填レベルが「空」に達すると、カウンタ・モデルによって充填レベル「空」について妥当性テストが行われます。妥当性テストが行われ、その結果、同様に充填レベル「空」が判明すると、音によるシグナルと並行して CDI コントロール・ユニットの故障メモリへの登録が行われ、インストルメント・クラスタのエンジン・ダイアグノシス・インジケータ・ランプが制御されます。この時点以降、32 キロメータごとの走行可能距離につき最高 20 回のスタートが可能となります。まだ可能なスタートの回数は、インストルメント・クラスタに表示されます。可能な最終「スタート」が終了した後は、車両を始動することはできなくなります。
インテーク・ポート・シャットオフの概要図 |
1 | フィラ・インテーク・ダクト |
2 | インテーク・ポート |
3 | インテーク・ポート |
4 | エグゾースト・ポート |
M16/6 | スロットル・バルブ・アクチュエータ |
M55 | インテーク・ポート・シャットオフ・アクチュエータ |
A | フィラ・インテーク・ダクトの吸気 |
B | インテーク・ポートの吸気 |
P09.20-2327-76
インテーク・ポート・シャットオフの機能順序
インテーク・ポート・シャットオフ (EKAS) は、エンジンのあらゆる負荷状態で、気流とエアマスの比率を最適に保ちます。
CDI コントロール・ユニットは EKAS のために、さらに以下のセンサを読み取ります :
• 大気圧センサ (CDI コントロール・ユニットに内蔵)、大気圧用
• アクセル・ペダル・センサ (B37) で負荷検知
• クランクシャフト・スピード・センサ (B70)、エンジン回転数用
各シリンダには、独立した 2 つのインテーク・ポート、フィラ・インテーク・ダクトおよびインテーク・ポートがインテーク・マニホールドに装備されています。インテーク・ポート・シャットオフ・アクチュエータのフラップにより、フィラ・インテーク・ダクトを閉じることができます。これによりシリンダの充填にはインテーク・ポートだけが利用されます。そのため、流れ速度が増加して、気流が大きくなります。
エンジン回転数とエンジン負荷が増加すると、閉じたフィラ・インテーク・ダクトが常時開になり、エンジンのあらゆる作動段階において、気流とエア・マスの比が最適になります。したがって排気ガス特性とエンジン出力も最適化されます。
故障または電源電圧遮断の場合は、フラップはスプリング力によって開かれます。
参照文書
- gf0716p9997orb コモン·レール·ディーゼル·インジェクション (CDI) システム構成部品の一覧表