gf0710p1012olf

温度管理機能

種別 gf · トピック 07.10 · バージョン 0100 · 2015-04-10

適用: エンジン 651.9 15/06/01 以降 モデル 166 モデル・イヤー 2016 以降'

位置付け

機能グループ 1 エンジン › 07 混合気生成 › 07.10 エレクトロニック・エンジン・タイミング/エンジン・コントロール — シリーズ 166 · シリーズ 651(モデル 9**)

GF07.10-P-1012OLF

温度管理機能

5.2.15

エンジン

651.9 15/06/01 以降 モデル 166

モデル・イヤー 2016 以降

温度管理の機能前提条件概要

• ターミナル 87M (エンジン・マネージメント・オン)

• エンジン作動

温度管理の概要

CDI コントロール・ユニット (N3/9) が制御する温度管理によって、水温、排気ガス温度およびエンジンのフューエル・プレッシャが調整されます。それにより、以下の長所が生じます :

• 速やかに適切な作動温度に到達

• 排気ガス・エミッションの削減

• 燃料節約 (最大約 4 %)

• 暖房快適性の改善

• エンジンの負荷が高い場合、構成部品保護

温度管理の制御は、以下のセンサおよびシグナルにしたがいます :

• エンジン・オイル温度センサ (B1)

• ホット・フィルム・エア・マス・センサ (B2/5)、エンジン負荷

• 吸気温度センサ (B2/5b1)

• ブースト・プレッシャ・センサ (B5/1) および低圧ターボチャージャ・ブースト・プレッシャ・センサ (B5/4)、エンジン負荷

• 水温センサ (B11/4)

• ブースト・エア温度センサ (B17/8)

• 温度センサ (パティキュレート・フィルタの前) (B19/9) (パティキュレート・フィルタ (コード 474) 装備)

• DPF 差圧センサ (B28/8) (パティキュレート・フィルタ (コード 474) 装備)

• アクセル・ペダル・センサ (B37)、アクセル・ペダルを踏む (踏み込む早さと深さ → 運転者タイプが静かな走行またはスポーティな走行指向)

• 燃料温度センサ (B50)

• クランクシャフト・スピード・センサ (B70)、エンジン回転数

• CDI コントロール・ユニット内の温度センサ

• SAM コントロール・ユニット (N10)、車内 CAN (CAN B)、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット (N73) およびシャーシ CAN 1 (CAN E1) 経由で外気温度

• KLA コントロール・ユニット (N22/7)、車内 CAN、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニットおよびシャーシ CAN 1 経由でエアコン・ステータス

• エレクトロニック・スタビリティ・プログラム・コントロール・ユニット (N30/4)、シャーシ CAN 1 経由で車両スピード

• 完全一体型トランスミッション・コントロール・コントロール・ユニット (Y3/8n4)、ドライブ CAN (CAN C) 経由でギヤ・レンジ

温度管理の機能順序

温度管理を以下の項目に分けて説明します :

• アフタ・スタート段階の機能順序

• クーラント・サーモスタットの加熱の機能順序

• 最大ヒータ燃焼の機能順序

• フューエル・プレヒータの機能順序

• フューエル・タンク保護の機能順序

• ファン・コントロールの機能順序

• ラジエタ・シャッタの機能順序

• 過熱保護の機能順序

アフタ・スタート段階の機能順序

アフタ・スタート段階では、ピストン冷却の遮断、オイル・ジェット・ノズルのエンジン・オイル供給カットオフ、オイル・ジェット・ノズル・シャットオフ・バルブ (Y131) により、エンジンの素早い加熱が行われます。さらに、クーラント・ポンプ・スイッチオーバ・バルブ (Y133) によりクーラント・ポンプがオフになると、クーラントの循環が中断されるおそれがあります。このときクーラント・ポンプ・スイッチオーバ・バルブは CDI コントロール・ユニット内でアース接続に切り換えられたアウトプット・ステージにより制御され、クーラント・ポンプのバイパスをバキュームで制御します。エンジンはより早く暖機され、排気ガス・エミッションが低減されます。

以下の条件が満たされている場合、クーラント・ポンプは冷間始動時に最長 300 秒間作動停止します :

• CDI コントロール・ユニットにメモリされているエンジン始動時の吸気温度および水温、ならびにエンジン始動時に噴射された燃料総量の限界値にまだ達していない。

• KLA コントロール・ユニットからの「ヒータ」要求がない。

• エンジン回転数あるいは燃料噴射量が、定められた限界値を超えていない。

クーラント・ポンプのカットオフのための条件が満たされない場合、または最長カットオフ時間 300 秒に達した場合、CDI コントロール・ユニットがクーラント・ポンプ・スイッチオーバ・バルブの制御を終了します。ベンチレーション・コネクタを介して、クーラント・ポンプ・スイッチオーバ・バルブが通気され、クーラント・ポンプのバイパスが再び閉じます。そのためクーラント・ポンプがオンになり、クーラント循環が再び確実に行われます。クーラント・ポンプは、ひとたび作動すると、イグニッション・サイクル中は常に作動します。

エンジン・オイル温度が高い場合、エンジン回転数に応じてオイル・ジェット・ノズルの作動が中断する場合があります。

以下の条件のすべてを満たしている場合、アフタ・スタート段階でオイル・ジェット・ノズルのカットオフが行われます:

• エンジン・オイル温度 -5 °C以上

• 最大カットオフ時間 (エンジン始動時のエンジン出力、吸気温度およびエンジン・オイル温度によって異なる) にまだ達していない

• エンジン回転数あるいは燃料噴射量が、定められた限界値にまだ達していない

クーラント・サーモスタットの加熱の機能順序

CDI コントロール・ユニットは、作動条件に応じて (特性マップに応じて)、クーラント・サーモスタットのヒータ・エレメント (R48) をグラウンド・シグナルを用いて制御します。電源供給は CDI コントロール・ユニットにより「ターミナル 87」を介して行われます。

加熱により、クーラント・サーモスタット内に取り付けられているダブル・ディスク・サーモスタットが水温が低くても開き、その結果として水温が下がります。

ダブル・ディスク・サーモスタットの開口部断面は、電流のスイッチ・オン作動時間中、水温によって特定されます。クーラント・サーモスタットは水温を約 55 °C~ 106 °Cの範囲で制御します。エマージェンシ機能により、ダブル・ディスク・サーモスタットは約 106 °Cを超えると、制御に関係なく、完全に開くようになっています。

ダブル・ディスク・サーモスタットは以下のポジションを取ります :

• バイパス・モード・ポジション : 55 °C以下クーラントの流れはエンジン内のみ、メイン・ヒータ・コアは貫流できます。

• ミックス・モード・ポジション : 55 °C~ 106 °Cクーラント・サーモスタットが開き、クーラの貫流が始まります。

• クーラ・モード・ポジション : 106 °C以上 : クーラント・サーモスタットが開きます。完全なクーラ貫流

エンジンの水温制御により、以下の利点が得られます :

• 速やかな作動温度到達

• 排出ガスの減少

• 改善されたヒータ快適性

• エンジンの負荷が高い場合、構成部品保護

温度管理機能

図解

67

サーモスタット

A

バイパス・モード・ポジション

B

ミックス・モード・ポジション

C

クーラ・モード・ポジション

K

ラジエタへ

M

エンジンから

W

クーラント・ポンプへ

P20.10-2196-04

最大ヒータ燃焼の機能順序

ヒータ燃焼の際、エンジン側では新しい燃焼方法でクーラントにより多くの熱が供給されます。

以下の作動条件が、同時に満たされていなければなりません :

• アクセル・ペダル・センサからのアクセル・ペダル・ポジションが 80 % 未満 (部分負荷)

• パティキュレート・フィルタ (DPF) の再燃焼はなし (パティキュレート・フィルタ (コード 474) 装備)

• 少なくとも 90 % のヒータ出力が KLA コントロール・ユニットから要求される

• 外気温度が 7 °C 未満 (4 °C になった場合、SAM コントロール・ユニットによって新たに作動)

• 水温センサからの水温が 82 °C未満 (74 °Cの場合、新たに作動)

最大ヒータ燃焼の間、フューエル・ボリュームの大幅な上昇とその後のメイン・インジェクションを伴う、フューエル・インジェクタ (Y76) による 2 回のプレインジェクションで排気ガス温度が上昇します。このとき EGR と組み合わさり、エンジン内部でクーラントに多くの熱が放出され、これにより最適な作動温度に速やかに達し、車内の良好な暖房が実現されます。CDI コントロール・ユニット (Y27/9) が EGR アクチュエータを制御します。

アクセル・ペダルが操作されていない場合に、CDI コントロール・ユニットは、作動条件とエンジン負荷に応じてアイドル・スピードを制御し、安定させ、上昇させます。

フューエル・プレヒータの機能順序

フューエル・プレヒータは以下の制御方法によって実行されます :

• プレッシャ・レギュレータ・バルブ (Y74) 制御

• ボリューム・コントロール・バルブ (Y94) 制御

プレッシャ・レギュレータ・バルブ制御

エンジン・スタート時および燃料加熱のために、フューエル・プレッシャはプレッシャ・コントロール・バルブにより制御されます。ボリューム・コントロール・バルブは制御されたとき、開かれます。

プレッシャ・レギュレータ・バルブ制御は以下の条件下で行われます :

• エンジン・スタート後 30 秒までアイドリング

• フューエル温度 20 °C以下

プレッシャ・レギュレータ・バルブのわずかなギャップから燃料が高圧で流れることにより、プレッシャ・レギュレータ・バルブの制御によって、冷えた燃料はすばやく加熱されます。

ボリューム・コントロール・バルブ制御

フューエル・プレッシャの制御は、ボリューム・コントロール・バルブによって、エンジン・スタート後 30 秒以降、フューエル温度が 20 °Cに達してから行われます。

フューエル・タンク保護の機能順序

高圧ポンプによってフューエル・プレッシャが 4.5 bar から 1,800 bar までに上昇し、それにより燃料の温度も上昇します。

フューエル・タンクをオーバ・ヒートから保護するため、CDI コントロール・ユニットは燃料温度センサを読み取り、高圧ポンプへ吐出された燃料の温度をモニタします。

高圧ポンプに吐出された燃料の温度が 90 °Cを超えると、CDI コントロール・ユニットは燃料噴射量とフューエル・プレッシャをプレッシャ・レギュレータ・バルブによって低下させます。これにより、圧縮される燃料の量も少なくなります。

CDI コントロール・ユニットは、ボリューム・コントロール・バルブを介して余剰な燃料をフューエル・タンクに戻します。高圧ポンプへ吐出された燃料の温度が 90 °C未満に低下すると、タンク保護機能は CDI コントロール・ユニットによって作動停止します。

ファン・コントロールの機能順序

CDI コントロール・ユニットがファン・モータ (M4/7) を制御します。その際、ファンの基準回転数は、CDI コントロール・ユニットのパルス幅変調シグナルによって規定されます。

パルス幅変調シグナルのオン / オフ・レシオは 10 ~ 90 % です。

この数値による作動は以下の通りです :

• 10 % : ファン・モータ「オフ」

• 20 % : ファン・モータ「オン」、最低回転数

• 90 % : ファン・モータ「オン」、最高回転数

ファン・モータの故障は、パルス幅変調シグナルによって CDI コントロール・ユニットに伝送されます。CDI コントロール・ユニットからのシグナル・ケーブルに不具合がある場合 (周波数不足)、ファン・モータは自動的に最高回転数に切り換わります (ファンのエマージェンシ・オペレーション)。

KLA コントロール・ユニットは、車内 CAN およびシャーシ CAN 1 経由でエアコンのステータスをファン要請とともに CDI コントロール・ユニットに伝送します。CDI コントロール・ユニットが KLA コントロール・ユニットから有効なファン要請を受信しないと、ファン・モータは最高回転数で制御されます。

ファン・アフタ・ランニング

水温、車両スピード、および外気温度によって算出されたヒート・インプット・インテグラル (最後の 6 分間が平均される) が所定の限界値を超えた場合、「イグニッション・オフ」の時に 5 分以内のファン・モータのアフタ・ランニングが行われます。

ファン・アフタ・ランニングの間、パルス幅変調シグナルのオン / オフ・レシオは最大 40 % です。その際、バッテリ電圧が下がりすぎると、ファン・アフタ・ランニングは作動されません。

ファン・アフタ・ランニングは、「イグニッション・オン」では中断しません。ファン・アフタ・ランニング中にエンジンを始動させると、ノーマル・モードのファン・コントロールはファン・アフタ・ランニングが終了するまで作動しないようになります。

ラジエタ・シャッタの機能順序

燃費を (より低い空気抵抗により) 下げるため、ラジエタ・シャッタが閉じます。さらに、エンジン・ルームの冷却が弱められ、エンジンの外側の異音が緩和されます。ラジエタ・シャッタ・アクチュエータ (Y84) (トレーラ・カップリング (コード 550) 非装備) は、エンジン始動後 CDI コントロール・ユニットにより、グラウンド・シグナルで制御されます。それによりバキューム・アクチュエータのバキュームが上昇し、ラジエタ・シャッタがリンケージによって閉じます。水温が 106 °Cに達するとラジエタ・シャッタが開き、94 °Cになると再び閉じます。

開くためのその他の条件 :

• ファン・アフタ・ランニング要求

• エアコン基本作動 (ファンの) 要求

• 限界値を超えたブースト・エア温度

• 構成部品保護のための水温低下要求

過熱保護の機能順序

過熱保護は温度の過負荷のときにエンジン損傷から保護します。水温が 106 °Cを超えると、CDI コントロール・ユニットに保存されている特性曲線にしたがって燃料噴射量が低下します。減少は水温および油温にしたがい、行われます。

そのために CDI コントロール・ユニットは水温センサ、エンジン・オイル温度センサおよび温度センサ (ターボチャージャの前) (B19/11) (ターボチャージャ保護) のシグナルを読み取ります。インプット・シグナルの評価後、CDI コントロール・ユニットはボリューム・コントロール・バルブとプレッシャ・レギュレータ・バルブを介してレールのフューエル・プレッシャを、フューエル・インジェクタの制御を介してインジェクション・タイムをコントロールします。

エンジン・オイルまたは水温が高すぎると、インストルメント・クラスタ (A1) のマルチファンクション・ディスプレイ (A1p13) にウォーニング・メッセージが表示されます。そのために CDI コントロール・ユニットは、シャーシ CAN 1、エレクトロニック・イグニッション・スイッチ・コントロール・ユニット、およびシャーシ CAN 2 (CAN E2) を介して該当するシグナルをインストルメント・クラスタに送信します。

温度管理電気システムの機能説明図

PE07.10-P-2712-97NBF

コモン·レール·ディーゼル·インジェクション (CDI) システム構成部品の一覧表

GF07.16-P-9997OLF

参照文書